上海便り Vol.3 上海テニス事情について
友人、知人の皆さまへ
昨日から本日にかけて大型台風直撃の予報を受け緊張した週末でしたが、結果としては完全に予報は外れ一安心の週末でした。
本日は上海のテニス事情についてお伝えします。私のプライベートを知る人の多くはよくご存知かとは思いますが、東京在勤時代の私は少し真面目すぎるくらい熱心にテニスに取り組んでいたことがあり、既に自分自身を語る上で、もはやテニスというキーワード無しには語れないと思っていますが、実はそのテニス、実質的には90年代の上海赴任時代から始めたものです。当事勤めていたホテル内にコートがあり、そこでホテルのお客様に交ぜてもらい気分転換に遊んでいた程度でしたが、海外生活気分を強く味わえた一場面でもありました。テニスに興味の無い方には、全く面白くないお話かもしれませんが、少しだけお付き合いください。
≪上海テニス事情≫
上海赴任から半年近くたつものの未だにフルで一日休むことは滅多にありませんが、ほぼ毎週１回、数時間テニスをする機会が持てるようになってきました。あくまで日本人同士の親睦を兼ねた趣味のテニスではありますが、毎週、多種多様なバックグラウンドをお持ちの方と知り合う機会が持てますし、何より気分転換になってます。上海はいまやＮＹを抜き、世界最大の日本人コミュニティーが形成されている都市ですので日本人のテニス人口も半端ではありません。知っているだけでもほぼ日本人だけで構成されるテニスサークルは軽く10は超えており、中でも4～5つの有力サークルの面々は毎年春と秋に行われる団体戦、個人戦などでしのぎを削っています。そもそもテニス人口が多いですし、上海で日本人専用のテニスコーチとして生計を立てている人もいるくらいですからレベル的にもかなり高いようです。
上海のテニスの特徴ですが、ハードコートがほぼ100％です。オムニコートはもちろんですが、クレーコートも見たことがありません。中国人のプレーヤーも徐々に増えてきていますが特に日本人が多く住む虹橋地区ではまだまだ日本人プレーヤーが最大勢力です。コート代は１時間で50～100元くらい、日本円で700円～1300円くらいですから、日本の公営コートと同じくらいでしょうか。ローカルの人たちにとってはまだまだ高級な遊びですが、それでも以前に比べればかなり大衆化が進んできています。日本人の多くがサークルの乗りでワイワイガヤガヤやっているのに対し、中国人はプライベートレッスンを受けている確率が高いようです。といっても初心者に毛の生えたような人が多いのが実態ですが、皆、真剣そのものです（笑）。こうゆう人たちが将来的にテニスコミュニティーを形成していくのでしょう。やはり日本人はダブルス一辺倒、逆に中国ではシングルスのほうが好まれるようです。この辺りにもお国柄が出ているような気がします。
さて、恒例の秋の団体戦が9月初旬で日程決定したこともあり、各チームとも本格的なペア練習に入り始めました。３つのダブルスで勝敗を競いますが、3～4チームでのリーグ戦の結果、順位別トーナメントを行う形式ですので一日仕事です。週１テニスがやっとですのでとても本来のイメージとは程遠い状態ですが、私も所属する団体のメンバーの一員に加えて貰えるお話もいただいており、何とか練習機会を増やしたいなあと考えているところです。仕事一辺倒だった今年前半戦に比べ、少し気持ちの余裕がでてきた証拠なのかもしれません。
国際都市上海だけあってプロのトーナメントももちろん開催されています。マスターズカップ1000と呼ばれる大会ですが、テニスの四大大会と呼ばれるメジャー大会に次ぐ賞金金額の高いトーナメントで、ランキング上位20位以上は参加が必須の大会に位置づけられているため、世界のトッププレーヤーが勢ぞろいする豪華な大会です。ちなみにアジアで唯一のマスター1000が上海ですのです。
今年は10月8日からの開催が決定しました。こういったプロのトーナメントはほぼ毎週、世界の主要都市で行われていますが、ちなみに、上海の前週は東京での開催です（JAPANカップ。楽天がメインスポンサー）。この大会もそこそこ大きな大会ですので、世界のプレーヤーが東京へ、そしてその翌週上海へ、また次の週は別の都市へと移り、試合を続けていく過酷な世界です。プロ達と一緒に東京から上海へと移り、テニス観戦の旅をしてみるのもなんていうのもテニスファンとしては面白い体験かもしれませんね。
上海は魔都と呼ばれた1900年代の列強の外国人居住地の面影と、中国最大の都市として正に現代中国の“今”を感じることができるエキサイティングな街です。東京から上海まで飛行機でわずか３時間足らず。まだの方は是非一度お越しください。
（この投稿は２０１１年９月にメールベースで友人知人の方へお送りしたものを一般投稿用に一部編集してお送りしているものです）
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