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11/30 大事なUSBを踏んづけて壊してしまった

大事なUSBを踏んづけて壊してしまった。
大学生のころからずっと使っていたUSBを踏んづけて壊してしまった。昔書いたレポートとか卒論とか写真とか、ずっと大切に保管していたデータが全部泡と消えた。
幸いなことに大切な書類や卒論などは紙媒体で残しているし、写真も気に入ったものは印刷しているので、そこまで大きな痛手はない。それでも少し落ち込んだ。そのUSBの中には印刷してない写真もたんまり保存されていたからだ。
スマホにいくらかデータが残っていないだろうか。最後の悪足掻きで、写真フォルダを遡ってみる。あった。

曇天の春(仙台 錦町公園)

これは母から譲り受けたばかりのフィルム一眼を手に春を撮りに行ったときの写真だ。
変なところにピントが合ってるし、全体的に暗いし、お世辞にも上手とは言えない。所謂「失敗作」というやつで、だから昔のわたしも印刷まではしなかったんだと思う。
けれど、なんでだろう。手前味噌だけど、いま見返すとそんなに悪くない。「なかなか味があるじゃない」とすら思える。

下駄たちは常に出番を待っている(福島 大内宿)

こうして「失敗作」を眺めていると、段々、こと写真において、上手か下手かってのはあんまり重要でないのかも……というような気持ちにもなってくる。
芸術としての写真についてはよく分からないが、少なくとも、わたしが普段撮るような記憶としての写真には、そんなものはナンセンスなのかもしれない。そこには思い出があればいい。

ともだちハイウェイ(東北自動車道)

そう思ったら、途端に肩の力が抜けて、なんだか写真を撮りたくなってきた。こんな衝動は母からフィルム一眼を譲り受けたあの日以来だ。
明日は久しぶりにシャッターを切ってみようかな。妙にワクワクした気持ちのまま、そしてわたしは布団に潜り込む。

今日の日記
おわり


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