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Episode 452 気付け薬になるのです。

先日、Twitterのタイムラインを眺めていて、ふとこんなツイートが目に留まりました。

あぁ、なんか分かる…。
分かるんだけど、何だろうなぁ…この「ブレーキ感」って言うんだろうか。
この感覚の正体は何だろう…と思う気持ちから、私の今回の「思考の迷宮」は始まりました。

今回は過集中と毒薬の話です。
私は違和感を感じながらも思考の渦に引き摺られるかのように、このツイートを引用RTします。

違和感…そう言えば、私は以前に「食事の準備をしながらテレビを見る」という話をしたことがあります。

この時の記事は過集中と鈍麻の具体的な例として「料理を作りながらテレビを点けてもあまり耳からの情報は入ってこないよ…」ということを書いていたのですが、読み返してみて…それはそれで不自然な個所が残ります。
ふたつのことが同時に出来ない「ASDは総じて並行処理が苦手」を分かった上で、何ゆえ苦手な並行処理を「スキ好んで」やっているのか?
その答えが、違和感とともにツイートから飛び込んできた感じだったのです。

視覚優位の私は、言葉を介さずに目で見て感覚的に応答できる料理を作るという作業がラク。
同じ理由でプラモデルを作るとか、じっくりと腰を据えてやる工作などは大好きで、この手の作業は止めることが出来ずに「気が付くと日が暮れて…」とかになりがちなのは否めません。
得意な作業で過集中の「底なし沼」に嵌ると、気が付かずに体力の限界まで突っ走って倒れる…とか。

恐らくですよ、知らずしらずの内に、過集中を中和するための「苦手」を少量だけ身の回りに置いておく…というライフハックが存在するのです。

違和感の正体は、苦手を意図的に苦手のまま扱う不自然さでした。

気付け薬(英語:Smelling salts、ammonia inhalants、spirit of hartshorn、sal volatile)は、気を失いそうな人、失神した人、スポーツ選手が倒れそうな時や気合いを入れる時に嗅がせる化合物である。スメリングソルト、気付薬、 嗅ぎ塩とも呼ばれる。(Wikipediaより)

得意なことがあるのは素晴らしいことです。
その得意が「毒」にならないように「苦手という毒」を匂わせる手段を経験から編み出したASDがいる…ということです。

不得意が意味のあるものになる…という事実は、私にとって大きな発見だったと、このツイートを読んで感じるのです。

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