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Episode 757 自閉も放浪するのです。

いつも X に鋭い意見を発信されているレイ(@wagonthe3rd) さんから、こんなハナシが飛んで来ました。

以前に「天然で愛されてしまうタイプの Autistic(自閉の民) は、実際に社会に存在するよね」って話題をレイさんと共有したことがありましてね。

ザックリとしたサワリの部分だけお話しすると、バリバリの「Autism (≒自閉) 資質」を表出させながらも、その行動 (非言語コミュニケーション) がポジティブな「バフ」として機能することで社会的に受け入れられるタイプの
Autistic(自閉の民) が存在するよね…から話題はスタートするのです。
詳しくは埋め込みリンクから記事にジャンプしてもらうとしましてですね…。

今回の「お題」である「サプライズ順応/期待型AS"D"」の定義を確認したところ、レイさんからこのような返事をいただきました。

あぁ、なるほど。
それならば、レイさんの言う「サプライズ順応/期待型AS"D"」は、私の体験談として、「社会適応ライフハック」の一形態というスタイルでお話しできそうです。
そしてそれが「バフ」の発動ができない Autistic の環境すげ替えであることもね。

もうかなり古い記事なのですが…。
noteの日付は2020年4月になってますが、それはnoteに引越して再掲載された日付でして、初版は2018年11月のモノです。
自らの Autism (≒自閉) 資質と向き合うためにブログを書き始めて60本目の記事、この記事が757本目ですから、まだ自己理解があまり進んでいない頃のモノです。
尤も、今現在も自己理解/自己探究はみち半ばであって、ゴールなど見えていないのですけどね。

ただ、私はかなり早いタイミングから「Autistic は環境変化に弱い」というステレオタイプ的な意見に疑問を呈していたのは間違いありません。

私は環境変化を待ち望んでいた Autistic でした。
もっと言ってしまえば、自らの意思で環境変化を実行する Autistic だったのです。
埋め込んだ「変身願望があるのです。」に記した通り、私は高校時代に応援団所属だったのですよ。

その背景にあるのは、過去の自分を切り捨てる行為です。

レイさんのこのポストを「高校進学と応援団への入部」という私の行動に照らし合わせると、自らが合わない環境からの脱出を試みるにあたり、進学によって通う学校が変わっても、学校という「枠」の中の自分が上手く立ち回れる想像ができなかった…と、考えていたように思います。

小学生時代は2回の転校を含む毎年のクラス替え、中学生時代もクラス替えが毎年あって、高校進学時で同じ中学校からの進学者3名、さらに毎年クラス替え…。
環境が変化する度に気持ちをリセットして「学校」とか「クラス」という社会に溶け込もうとした私は、ウルトラマンが変身するように「別人」になっていたような気がします。

note記事「息切れしてしまうのです。」より

実際のところ後々になって、いわゆる進学校というところは「コミュニケーションの濃度が比較的低い」と言うことをあちらこちらで聞くワケで、Autism (≒自閉) 資質が強くても許容される範囲は広かったのだろうとは思います。

それでも Autism 資質が原因の「社会的異質感」を、社会的露出を避ける (引きこもる) 方向の対応に解決を求める一群とは対極の、自分が生活できる環境を求めて積極的に放浪する方向性に解決を求める一群が存在する…は、ありそうです。
その放浪に向かう一群の中には、自分の可能な範囲での自己変革を試みるグループが存在する…私みたいに。

ただし、積極的に放浪する一群であっても、Autistic(自閉の民) であることには変わりはなく、自らの Autism (≒自閉) 資質を変化させることなく、資質を「バフ」として機能させるに適した環境を探して回る…という意味で、他者視点をベースにした(アロセントリックな)定型優位の社会に、NuroTypical(定型の民) 的な感覚を持って近づこうとしたワケではない点には、念を押しておかなければなりません。

私の「応援団への入部」は、可能な自己変革を求める行動で、その体育会的な縦社会の単純さが求められる環境に上手くマッチした…と捉えるのが無難な考察なのかもしれません。

応援団の入部という「あっと驚く」ような突然の行動に、AS"D"積極奇異型やADH"D"的な衝動性を疑うのかもしれません。
では、それを行動に移す根本的な部分に何があるのか…と問うた時、そこにある根本には、やはり Autism (≒自閉) 資質を感じます。

最後にさいこどくたーK(@psydrk) 先生のこの (Twitter時代のモノなので敢えて) ツイートを。
私の応援団への入部は、K先生の言う「ASD+二次的ADHD」の「興味対象のためなら後先考えず動く(多動衝動性)」に該当するのだろう…と。

「サプライズ順応/期待型 (又は高機動型) AS"D"」は、環境を変えるためや、バフの機能を作り出すために「多動衝動性」を押し出してくるタイプ…と言うことなのだろうと、私は思ったのです。

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