Episode 509 飛びつく距離感があるのです。
私はK-POPが苦手なのです…。
これはあくまでも「音楽的に」という意味で…です。
何と言うのかな…韓国語(ハングル)で歌うことを基本としたメロディーラインとリズムが、どうしても私には馴染まないのです。
K-POPグループのパフォーマンスや整った容姿、それはそれはカッコ良いし美しい、そう思います…でも、日本語や英語の歌詞になってもメロディラインやリズムは変わりません。
「あぁ…この歌詞、良いなぁ」と思うこともあるのに、メロディに乗ると苦手に変わる。
だから、どうしてもK-POPを聴く機会は減るし、韓流に触れる機会も減るのですよ。
今のご時世、音楽は「文化の血液」みたいなところがあって、映画にドラマに舞台…各種カルチャーの細部にまで行きわたり、それぞれのメディアを結合させるのです。
「ねぇ、『愛の不時着』って知ってる?」
そんな話を長女から聞いたのは、去年(2020年)の夏のこと。
コロナ禍で緊急事態宣言が出て、その後しばらく落ち着くも、長女が住む東京からの帰省には何かと問題が付き纏い、帰るに帰れなかった旧盆のころの話…都会と地方都市のコロナ禍に関する「温度差」もあって、「帰って来ない方が良い」ということで落ち着いたころの話です。
そういう「韓流ドラマ」があることは知っていました…マイカー通勤で流しっ放しになっているJFN系ラジオ局「FM新潟(@FMNIIGATA)」の「SOUND SPLASH」という番組で、パーソナリティである本間紗理奈さんが熱く語っておられましたから…。
「面白いから、見てみて…Netflix、家で見れるんでしょ?」…という長女の言葉に押されて、パートナーと「苦手な韓流」ドラマを見ることに…。
そしてこのドラマの見事なエンターテイメント性にヤラレて「ドハマリ」してしまうワケです…私としたことがラブコメ要素は大好物なもので…。
ほんの数日間で全16話を一気に見てしまった私…ここで「なぜ見る気になったのか」が、すごく不思議でした。
というのも…。
私は基本的に、人から勧められたものに飛びつくことはありません。
ポイントになるのは「私がそれを必要としているか」という興味であって、私の興味から外れたものは「会話の対象にならない」ことが多い…ここにはASD的な自己完結が大きくかかわっていると私は思っています。
子どものころの「勧められたことが楽しくない」という経験は、「楽しくない」ということを上手に表現できずに仕舞い込む「自分の気持ちを隠す自閉」の傾向を強くする…と私は思います。
私の「楽しくない」と、あなたの「楽しい」をすり合わせる…という意見の調整が難しい…これが自閉の症状。
だから代わりに「私は楽しくない」の中から「あなたが思う楽しさ」を見つけ出そうと必死になるのですが、探し物は見つかりません。
当然です…あなたと私は違う人で、能力も感性も違うのですから、同じになるワケがないのですよ。
あなたは不思議に思うのでしょうが、私が勧められたものに飛びつく…には、覚悟とパワーが必要なのです。
あなたがどんな風に「愛の不時着」が面白いと感じたのか…を探してしまうから。
映画やドラマを見て「みんな同じように感動する」ワケがないのに、感動の中身までの共有を求めてしまうワケです。
あなたの「楽しい」の正体は何?
そんなのを暴かれることを、あなたは望んでいないというのに。
そんな「苦手な韓流」を崩すカギは、実は「推しパーソナリティ」である本間さんの一言だったのではないかな…と思っています。
何を喋っても面白いこの人が、「公共の電波」に乗せて話している言葉に引っかかっていたからかも…「そんなに面白いの?」って。
パートナーにお勧めされた本や映画が、すぐさま「ヨシ!それ読もう(見よう)!」にならないのは、あなたとの距離が近すぎて「楽しい」の正体を暴こうとしてしまうから。
その一方でFM新潟の本間さんは、朝に晩に声を聞いて元気をもらっているけど、私に向けてお勧めしているワケではないのですよ。
私が本間さんの「楽しい」の正体を暴けるワケではないし、暴く必要もないワケです。
「愛の不時着」を勧めてきたのは最も身近なパートナーではなく、FM新潟の本間さんで、コロナ禍で帰省できずに暫く会っていない長女でした。
そこに「じゃぁ、見よう!」って、パートナーが乗った…そう言うことです。
ハラハラ、ドキドキしながらふたりで一気にドラマを見て、楽しかった!
相変わらずK-POPは苦手だけど、韓流のドラマはなかなか面白いぞ!
コロナ禍で今回も帰省が叶わなかった長女、会えないのは残念だけど、今回も長女のお勧めの韓流ドラマを見てるのです。
今見ているのは「スタートアップ:夢の扉」…。
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