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Episode 75 全てを比べてしまうのです。

No.1にならなくてもいい もともと特別なOnly One
言わずと知れた「世界に一つだけの花」、SMAPの名曲です。

ナンバーワンを目指すよりオンリーワンの自分を磨こう、だってみんな特別なんだから。
そんなメッセージは普通と呼ばれる人へも障害を抱える人へも、共通のメッセージとして届き共感を呼びました。
こんな世界が実現できればいい、本当にそう思います。
人と比べることなく、自分自身の花を咲かそう…理想的じゃないですか。

でも…私には比べないことが難しいのです。

聴覚や触覚に過敏/鈍麻があり、小さなころからひとりでいることが多かった私は、人の心を推し量ることがニガテです。
なんで楽しそうなのか、なんで怒っているのか、表面に出ている顔かたちは理解できますが、その裏の心情まで推し量ることはちょっと難しい…。
後から思い返せば「そうか!」って、言うのは出来るのです。
でも現在進行形では「こうかな?」って思うことが出来ません。
以前に話したフィールドに立っているか、スタンドの一番上かって話です。

読めない気持ちを無理やり読む方法は、反応をみるという具体的な行動以外にありません。
でも、その人がどのように考えて行動しているのか本当の部分は理解できないのです。
だから記憶の中に貯め込んだ似たような状況と照らし合わせて「こうだろう」という仮説を立てるのです。

その仮説に従って行動なり会話なりをする…。
その結果が〇なのか×なのか検討する…。
いつの間にか対人関係が○×の二択になり、〇になった仮説に自分自身を合わせるような言葉を探すのです。
結果として空っぽの自分のカラダが操り人形のように会話するわけです。

私には「世界に一つだけの花」で歌われる Only One の世界がとっても難しいのです。
比較できないぼんやりとした個性をどのように理解したら良い?
発生する事象を頼りにして何とか社会に on している私には、比較検討という物理的な数直線の世界観なくして生活することができません。

人と比べることなく自分の個性を伸ばそう…そう、それが理想的。
その対極に、全てを比較検討することで生きている私がいます。

「世界に一つだけの花」
その言っている内容は理解できるだけに、歌詞がとても痛いのです。

旧ブログ アーカイブ 2018/11/28

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