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230317 夫を愛しているなあと涙ぐんだ日

私たち夫婦は四六時中一緒にいる。四六時中というと大げさだが、お互い在宅勤務が導入されてからはかなりの時間を共に過ごす。
休日も、お互い友人が多い方ではないので二人でいることが多い。友人と会うとなっても、夫婦ぐるみの付き合いが多くなってきたので、3回に1回は一緒に出掛ける。
それくらい一緒にいるのに、どうしてか飽きない。
元々、結婚したいと決断したのも会う時間が足りないと思ったからだった。結婚前は週3,4日ほど時間を作って会っていたがそれでも満足できず、結婚するっきゃないと思った。二人とも同じ考えだった。
そんな理由で結婚したわけなので、それからは喧嘩しようが険悪になろうがずっと一緒にいた。今も一緒にいる。
そんな彼と、3件保留になっている予定があった。デートの予定である。(二人で出かけることを我が家ではデートと言う。友人に茶化されもしたが、誰がなんと言おうがデートである。)
一つはお花見、そして美術館、最後はレイトショーの日取りが決まっていなかった。
いつにしようか、と話していたものの私の悪阻が悪化したり忙しかったりとそのままになっていたのだが、そろそろ決めねば、と共有カレンダーを開いたところ、3件とも予定に追加されていた。私が想像したアタリの日と同じタイミングで、きっちりと入っている。
おお、と小さく声が出た。
覚えてくれていたのか。うれしいな。
感謝しつつ、思うところがあり少し涙ぐむ。
夫はおそらく、悪阻や妊娠そのものに不安を持つ私の姿を見て、何か気が紛れるものを探してくれたのだろう。
私の体に変化が起こる中、その辛さに共感できないと申し訳なさそうにしていた夫の顔が浮かぶ。
私はどちらかというと感情型で時たま思いつめる節があるが、夫は状況を判断し今何をすべきか慎重に見極めるタイプだ。
まるで違う、違うからこそ、つくづく夫に救われていると思う。自身を愛して想ってくれる存在がいる、という有難みが身に染みる。まさか、そんな存在が自分の人生で現れるとは予想していなかった。

少し先のデートを想像しつつ、きちんと感謝の言葉を伝えようと思った。

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