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職人技で焼き上げる、最高のもなか

HOTARUな人々
種工匠土田 土田剛大様

手前が土田剛大社長。経営者であり職人でもあり、最中を語る言葉にも熱がこもる




もなかの本当の美味しさを伝えたい

HOTARUの和菓子は、作り手の方と一緒になって作ることが特徴です。
素晴らしい作り手の方を紹介します。

パリッとした食感と、香ばしさ。もち米特有の旨味と甘み。和菓子に欠かせない最中種(もなかの皮)の作り手が土田さんです。

工場にお伺いさせていただき、焼き立てのもなかをいただいた時には、「もなかって、こんなに美味しいものだったのか」と感動しました。焼き立てで、まだ温かみの残るもなかは、パリッとした食感と香ばしさに加え、もち米の旨味や甘味を楽しませてくれます。和菓子の世界ではわき役のイメージですが、まさに主役級の美味しさを持つのが土田さんの最中です。

もち米の王様ともされる富山県の「新大正糯」


自家製粉だからこその風味と香ばしさ

最中種は、もち米を製粉して蒸しあげ、餅にしてから小さく切り分け、型に入れて焼き上げます。焼き立ての最中種の風味は、日がたつごとにどうしても落ちていくことから、種工匠土田では、少量ずつ毎日生産することに気を使っています。

スタンプミルによる製粉は、もち米の風味を生かしてくれる
毎日、その日に使う分を製粉します


種工匠土田の最中づくりの大きな特徴が自家製粉です。
使用するのは、もち米の王様とも呼ばれる富山県産の「新大正糯」。これを毎日、工場内で製粉しています。自家製粉を行うのは、最中種にとっての理想の粉を追求するため。多くの製粉工場では、もち米をすりつぶすようにして粉にします。こうすると、米が熱をもち、風味や旨味が損なわれることがあります。同社が採用する「スタンプミル」は、杵でたたくようにして製粉する手法。熱を持たず、もち米の風味をそのまま活かせる方法です。また、工場内で製粉するため、いつも新鮮な米粉を使うことができます。

餅を伸ばす作業は、今も職人の手わざでしかできない


職人技でしか作れない、極上の生地

この米粉は、水分を少し含ませ、せいろで蒸し、さらに餅にしてから、麺棒で伸ばしていきます。この餅を延ばす作業は、今も職人の手仕事です。

かつて機械化を試みたこともあるそうですが、餅に含ませる空気の量などの微妙な調整においては、まだまだ職人の技術には及ばないそうです。焼き上がりを左右する重要な作業となるため、妥協することなくいまも職人が行っています。

こうしたお餅を、それぞれの金型に挟み込んで焼いていくと最中種となります。この現場で驚くのは、暑さです。

一枚ずつ、金型に挟み込んで香ばしく焼き上げていく


強力な火力で、パリッと焼き上げる

サウナのような熱気の中で、焼き方の人たちは、黙々と最中種を仕上げていきます。スポットクーラーを直接当てることで熱中症を防いでいますが、それでも慣れていないと本当に暑い。

土田さんは、待遇改善のため、空調を整備したこともあったそうです。しかし、空冷によってガス窯の温度が不安定になり、最中種の質が変わってしまったそうです。このとき、焼き方の職人たちから「暑くてしんどくても、美味しい最中を作りたい」と要望が出され、結局いまの状態に戻したそうです。

オーブンの前での作業は暑さとの闘い。こうして香ばしい最中種が焼き上げられる


焼き立ての最中種は、感動するほどの美味しさ

そうして作られる、土田さんの最中は、焼き立てをいただくと、本当においしい。パリッとした食感や、風味の豊かさは感動を覚えるほどです。HOTARUでは、この工場で味わうような最中種の感動をなんとかお伝えしたいと思っています。

焼き立ての最中。まだほんのり温かい。素晴らしい風味は感動もの


最中種は少量ずつ仕入れ、品質管理を徹底しています。お客様には「もなかの賞味期限3分!」とお伝えしています。本当においしい最中も、空気中の水分を吸って、そのパリッとした食感がすぐに失われてしまうからです。

賞味期限たったの3分、ここでしか味わいえない素晴らしい最中を、ぜひお楽しみください。

デラウエアもなか
ブルーベリーもなか


ひがし茶屋街、農園から作る和菓子

ひがし茶屋街の入り口。農園生産者と一緒に作る、新しい和菓子を提案する「HOTARU」。土田さんの最中を使った和菓子はここで楽しめます。

※旧「ville de croquette」が2023年8月「HOTARU」へリニューアルしました。