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「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」へ、おめでとうとありがとうを

こんばんは。蛍智宏です。

今日は、第44回日本アカデミー賞のノミネート作品が発表され、優秀アニメーション作品賞に「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」がノミネートされました。本当におめでとうございます。

私も「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に魅了され、自分を見つめなおす機会をいただいた一人です。そのため、今日は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」から得たものや、その魅力について書こうと思っていました。

が、生半可な気持ちでは書けません。作品中に何度も自分の大切な人のことを思い浮かべてしまったり、主人公の成長に涙したり、本当にたくさん心を揺さぶられる作品なのです。神聖な作品と言ってもいい。たくさんの人に愛され、魅力あふれる作品。本当の魅力を知って、誤解なく物語にふれてほしいと思うと、ちゃんと時間が欲しいと思いました。

というわけで、今日書きかけていた記事はお蔵入りです。また時間があるときに、じっくり考えて書きます。絶対書きます。

さて、その記事を書く前に触れておきたいことがあります。京アニ放火事件です。あの事件は本当にひどい事件で、多くの人の命と、多くの人が命を削って作った作品が奪われました。

「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」はそんな事件を乗り越えてできた作品です。しかも公開までこぎつけた後には新型コロナウイルス感染症の流行がやってきて、2度の延期を経てのロードショーとなりました。

京都アニメーションの作品の中でも「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品は、作画に注目と信頼がおかれていると思います。それは劇場版でもそうでした。

劇場版の中に雨上がりの草原のシーンがあるのですが、このシーンで泣きました。あまりにもクオリティが高かったのです。人が描いているとは思えないほどでした。あのシーンがいつ描かれたものかは分かりませんが、とにかく「京都アニメーションの力を見せてやる」「京都アニメーションは負けない」というようなプライドを強く感じました。ただのワンシーン、セリフもないつなぎのカット。なのに、あそこまで心がゆさぶられたのは、描き手が思い浮かぶほどの美しさゆえでしょう。

そして、最後にスタッフロールが流れます。ここでも泣いてしまいました。先ほど言った通り、この作品に関しては描き手の人・会社の存在は大きく、意識してしまうのです。これだけ多くの人が関わった作品なんだ、多分その全員がこの作品に思いを乗せたんだ、この作品に懸けてきたんだ。そんなことを思うと、胸がいっぱいになりました。

そのあとに、パンフレットを読みました。主要キャラを演じる声優さんがアフレコ現場で「京アニクオリティを受け止めて演じてほしい」といわれたそうです。アニメでも一緒にやってきた声優さんに改めてこの言葉をいう意味を考えると、より一層この作品に対するプライドが見えたような気がします。

少し壮大なことを言いますが、この世界には「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を知っている人と知らない人がいて、私は知っている側の人です。そのことすら誇らしく思うほど、この作品はたくさんの人が「できるだけ多くの人に届け!」と思いながら作ったと思うのです。その思いを受け止められる側の人間で良かったことを、とても嬉しく思います。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。

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