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2021年3月の記事一覧
乱読読書日記①小川洋子「小箱」
小川洋子さんのおそらく最新作。大好きな作家さんの一人で、新刊を見つけると必ず買うようにしている。
物語全体に起伏はなく、淡々と進むので読み進めるのには時間がかかるが、それでもやっぱり読み終わると「ああ…好き…!」となる作家さんだ。
舞台は子どもを失った大人たちの住む、小さな村。
登場人物はみんな、大切な存在を亡くした人たちだ。幼いこどもだったり。恋人だったり。
主人公の女性は元幼稚園の廃墟
乱読読書日記②岸見一郎、古賀史健「嫌われる勇気」
一週間が始まってしまいましたね。心がざわざわしますね。
今日の本はもう紹介するまでもない有名な自己啓発本。
アドラー心理学は非常に有名で、その分「確かトラウマを否定するやつやろ」「人は人、自分は自分だから嫌われてもいいってやつやろ」とかいつまんだ知識で間違った先入観を持っていて、
今の自分は環境のせいじゃない、自分の責任だ、お前が悪い、と言われているようでしんどそうだなあと敬遠していたのだけ
乱読読書日記③よしもとばなな「花のベッドでひるねして」
いつからか覚えていないが、よしもとばななが好きだ。大好きだ。
好きな作家さんの中でも元気とやる気がある時にしか読めない作家さんと、どん底でしかも浮上したくない時に読む作家さんなど
作家さん毎に相談相手のような立ち位置が決まっており、よしもとばななさんはどん底で、だけどなんとか持ち直したい時に読む。
優しくて強い女友達に相談した後のように元気をもらえるから好きだ。
この本では、海辺に捨てられ
乱読読書日記④大谷崇「生まれてきたことが苦しいあなたに」
今日まじで布団から出たくない、何もしたくない。そういう日って誰でもあると思うのですがどうでしょう。
私は休職中は8割そんな感じだった。
そういう人におすすめ!とは言えないし正直誰にも勧めにくいのが今回の本だ。
この本ではペシミストたちの王、と言われているらしい「シオラン」さんの思想がまとめられている。
私は無気力な人間なりに「なんとか働きたい」と思うタイプの真面目系クズなので、正直この本は
乱読読書日記⑤原田ひ香「三千円の使いかた」
首都圏の緊急事態宣言が解除されましたね。嬉しいことで、我慢してた旅行もしたい外食もしたいと羽目を外しすぎて、うっかり散財してしまいそうです。
今回の本は、小説7割、お金の勉強3割、といった感じ。決してお金の勉強の面が浅いという訳ではなく、それだけ小説面が面白かった、という意味で。
6編のショートストーリーから構成されており、それぞれ主人公は以下の人々だ。
・社会人二年目の美帆。キャリアと資産