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石和温泉という名の銭湯

石和温泉駅舎 2016年
石和温泉駅2階からの駅前風景 2016年

石和温泉。(いさわおんせん)
山梨県笛吹市石和町。

1956年に畑の中をボーリングして温泉が湧出したことに始まる温泉地。
翌年よりこの成功をもとに、温泉開発が活発化した。
1961年、ブドウ畑から湧出量の多い温泉が湧きだし、周囲の畑などにあふれ、青空温泉と呼ばれた即席の露天風呂が出来上がり、話題になり、石和温泉が注目されだした。
東京からも近いため、最盛期には約120軒余りの旅館ホテルが立ち並び活気ある温泉街が形成されていたが、現在は50軒ほどに減っているという。

そんな石和温泉だが、温泉が湧出する前より存在していたのが共同浴場の「石和温泉」。
石和温泉駅から1キロほど南に下ったところにある石和温泉は、1950年開業で、もともとは普通の銭湯だったが、温泉の湧出で1962年より温泉に切り替えた。
その過程で食堂も併設する、小さな温泉センターのような感じになった。
食事をした人は再入浴も可能だった。
食堂は普通の定食屋だし、温泉は普通の銭湯。
でも、この普通がとても気持ち良い。
私自身はここで湯に入り焼きそばを食べ、気持ち良くおいしい時間を過ごした。

石和温泉 2013年
石和温泉 2013年

石和温泉、初めて訪問したのは、1970年前後で、まだ小学生だった頃。
家族旅行で信州方面に行った際に立ち寄ったことがある。
その時泊まった宿は石和温泉駅(当時石和駅)の真ん前にあった宿だった。
恐らく、現在イオンのあるあたりにあったのではないかと思う。
細かなことは覚えてないが夏で、当時は部屋にエアコンもなく、暑く眠れなかったことをかすかに記憶している。
夏の甲府盆地は昔から暑かったが、数値にすれば今よりは低い気温だったのだろうと想像する。
親は「ご飯がまずい」「この辺は陸稲(おかぼ)だから仕方ない」とか言うような話をしていた。
食事に関しては、私自身は何の印象も残っていない。
と、蒸し暑くてご飯もあまりおいしくないけども、車できたけれども、なぜか駅前旅館のこの宿に家族で2、3度泊まった。
多分宿賃が安かったのだろう。

※タイトル画像は石和温泉旧駅舎 2013年撮影