【SEO】ページランクとリンクジュース、nofollowの考え方
どうも、ほたか(@hotaka_tajima)です。
今回は「ページランク」や「リンクジュース」、「nofollow」の考え方をまとめたいと思います。というのは、オウンドメディア構築をしている中で「外部リンク極力貼らない方が良いのかな」「nofollowつけた方が良いのかな」と結構悩んだからです。
自分のインプットを体系化したい、そんな気持ちから今回はまとめていきます。少しでも同じ疑問を持っている方の役に立てたら幸いです。
Googleの世界観からみるページランクとリンク
ページランク、リンクジュースの話をする前に、一旦そもそもGoogleってどういう世界をイメージしているんだっけ?といったところを少しお話ししたいと思います。
Google が掲げる 10 の事実には、こんなことが書かれています。
ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google では、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソース ソフトウェア開発にも力を入れています。
まさしくこれが、ページランクとリンクの考え方の根幹となると思います。Web上でリンクを貼るという行為は、民主主義内で投票するという行為と同じです。つまり、リンクをするという行為は、リンク先が(自分が支持するほど)重要であることをGoogleの検索エンジンに伝えるということです。
なので、例えば下記のようなことは、SEO観点からすると瞬発的によろしくないと判断できます。
・質の低いサイトに対してのリンクを貼ってしまう
・そもそも存在しないページに対してリンクを貼ってしまう
特に後者は「リンク切れ」という言葉があるほど、実際よく起こります。外部サイトは自分たちでコントロールできないので、難しいところでもあるかと思いますが、定期的にチェックすることでリンク切れはなくすのがベストでしょう。
リンクジュースの考え方
では次にリンクジュースの考え方に入っていきましょう。基本的な考え方は「1個のリンクが、リンク先にどれくらいの効果を与えるか」です。GoogleはリンクによってWebページをの重みづけをしています。なので、リンクは検索順位に直接関わってくる要素の1つです。考え方は簡単で、「量×質」です。
量に関してはシンプルで、どれくらいのリンクを集めているか、ということです。質に関しては3つあって、リンク元サイトの質と関連性、そしてページ内にあるリンクの数です。リンク元サイトの質というのは、ページがどれくらいあるのか、ドメイン取得してどれくらい立つのか、各ページがどれくらいリッチなのか、みたいなところです。
関連性に関しては、より親和性の高いサイトからのリンクは強力だということです。カレーを載せるサイトを運営していて、いきなりギターの紹介サイトからリンクが貼られても、あまり効果はないでしょう。
最後がページ内にあるリンクの数です。例えば下図であれば、サイトのパワーが10だとすると、リンクが1つなのでそのまま10のパワーを与えることができます。
しかし、リンクが2つになれば、1つのリンクが持つパワーは5になります。
ページ内のリンク数がリンクの質に関わってくるのは、「おすすめのカレー屋さん10選」の中に入るか、「おすすめのカレー屋さん1選」に選ばれるかの違いを想像すれば、わかりやすいと思います。
また、ここから見ても、リンク元のサイトの質が重要なのがわかります。今は10で想定していますが、サイトの質がよければ100になったりするので、1個のリンクが持つパワーは必然的に大きくなります。
nofollowとPage Rankスカルプティング
次にnofollowとPage Rankスカルプティングをみていきます。nofollowとはGoogleの検索エンジンにそのリンクをたどらせない指示です。
下図のようなイメージです。
nofollowを設定すると、人間はリンクからページに遷移できますが、検索エンジンは辿れなくなります。そこで頭のいい人はこう考えました。
nofollow使えば、nofollowをつけてないリンクの効果を高くできるんじゃないのか...
リンク元のページがパワー10として、2つのリンクがあると5と5に分けられてしまう。それに対して1個にnofollowをつければ、もう1つのリンクがパワー10となり強力になる、といった考え方です。これを「Page Rankスカルプティング」といいます。
これは、外部リンクにだけnofollowをつけたり、お問い合わせページへのリンクだけにnofollowをつけたりすることで、自分のサイトの評価をあげる目的で使用されていました。こう考えると、外部リンクにはnofollowをつけて内部リンクの効果を最大化した方が良さそうな気もします。
ただ、Googleはこれを変更しました。どうなったかというと、nofollowがついたリンクの分がもう一方にプラスされるのではなく、消えるという風になりました。
Page Rankスカルプティングが通用した時は、下のリンクがパワー10になりましたが、今では5になります。これは上のnofollowがついたリンクのパワーが受け継がれることなく、消滅するからです。こうなると以前とは話が別で、いくら外部サイトにnofollowをつけたところで内部リンクの効果が高まるといったことは起こりません。
nofollowはいつ使うべきなのか?
では、nofollowはいつ使うべきなのでしょうか。まず内部リンクからみていきます。内部リンクに関しては、下記の動画でGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が回答しています。
これは英語なので、日本語がいい方はこちらの記事がわかりやすいです。
結論、内部リンクに対してはnofollowはつける必要はないです。PageRankスカルプティングももう使えないので、内部リンクは基本的にnofollowはつけないでおくのが得策でしょう。
では、外部リンクはどうでしょうか。外部リンクに関しては下記の動画で同じくGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が回答しています。
日本語資料はこちら。
結論からいいますと、基本的にnofollowはつける必要はない。ただ、下記のような場合はつけることを推奨されています。
・信頼できないサイトへリンクするとき
・有料リンク
・保証したくない、またはできないサイトへリンクするとき
また、関連性が低い外部サイトのページなどもここに入るのではないかなとは個人的に思っています。ユーザーがコメントを書き込んだりするなど、自分でコントロールできない箇所が一定数存在する場合を除いて、nofollowはあまり使わないのが良さそうです。
ページランクは伝わる?漏れる?
ここで疑問になるのがページランクは伝わるのか、漏れるのか、といったところです。「伝わる」は自分のサイトページのパワーは減らずにリンク先にパワーを与えることができる、という考え方。一方、「漏れる」は自分のサイトページのパワーを減らすかわりに他ページのパワーを増やすという考え方です。では、いったいどっちの考え方が正しいのでしょうか。
ここに関しては、この動画が参考になるのではないかと思います。
日本語資料はこちら。
結論からいうと、サイト外へは「伝わる」、サイト内へは「漏れる」と紹介されています。これが本当かは誰もわかりませんが、あながち間違ってないようにも感じます。
また、リンクの貼り方に対して、動画・記事内では下記を紹介しています。
サイト外にリンクする場合は訪問者にとって価値があるならばいつでもリンクするべきであり、サイト内にリンクする場合は本当に訪問者にとって価値がある場合にリンクするべきで、「リンクできるから」だけの理由でサイト内リンクを張るべきでないということだ。
この言及は、内部リンクビルディングを考える上でとても役に立ちそうですね。
低品質コンテンツ削除が効果的な理由
よく低品質コンテンツ削除がSEOに効果的という話があります。実はこれを深掘りすると、リンクジュースの話とつながります。具体的に、低品質コンテンツ削除がSEOで有効な理由を挙げてみると下記のようなものがあります。
・クローラーバジェットが他のページに配分されるから
・ページランクが他のページに配分されるから
後者のページランクが他のページに配分されるから、というのは、まさしく今回のリンクジュースなどの領域です。内部リンクは重要なページに集まるように設計するのが最適解ですから、低品質コンテンツにあてていた分の内部リンクを他ページに再分配することで、サイトの評価が上がる、というのはロジックが通っています。また、それらを踏まえてSEOを考えると、下記2点は重要だなと感じます。
・質の高いページだけを作成していく
・全ページを管理する(定期的にリライトするなど)
SEOではたまに量と質の議論がありますが、どちらかを選べと言われたら、個人的には質だと思っています。
まとめ
オウンドメディア運営においては、ほとんどの場合nofollowはいらないんじゃないかなと思います。オウンドメディア構築をはじめてする方は、ぜひ本記事を参考にしていただけたら嬉しいです。
では。
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