あやあとり家族七十八〜アダルトチルドレン、母が突然家に来た!〜
連絡拒否した矢先に母が入院
先生から、母との連絡を断つように言われすぐさまLINEをブロックした
勇気のいる作業だったが、思い出せば出すほど、これをやらないと
”自分はこの先一生、母のおもちゃにされて生きていくことになる”と思って意を決した
本当に私は色々な意味でついている人間で
ついているの意味が”ラッキー”ではない方、持っているっていうのが正しいのか
ブロックした翌日に母が体調不良となり入院したと後で聞いた
兄は面会にも行かず、双子の姉が面倒をみていたらしい
いつもなら真っ先に、私に連絡してくるところだがブロックしていたから
わからなかった
いつも、私が母の面倒をみていて散々助けてきて、旅行や食事に頻繁に連れて行ったりしていたのに。
本当に困った時、入院するくらい具合が悪いときに限ってなんで自分がみれないで、いつも何もしていない兄弟たちが面倒見ているんだろうって悔しくなった。
美味しいとこどりされた気分。
いつもそうだ、みんないいとこばかり持っていってしまって、後始末的な嫌なことは全部私の役割。
今回もブロックさえしていなければ、と考えたのが正直な気持ちだ
けれど、もし私が面倒を見ることになったらそれはそれで、またおもちゃにされてしまうのもわかっている
けれど、それを望んでいる自分がいるような気もしないでもない
それで、母のために役立つことができて喜びを感じるのは昔からのこと
完全に癖になっている、だからおもちゃなんだ
この入院のことをして、どっちつかずの複雑な気分になっていた
まずは自分のことから
本人からではないが、退院したと連絡が入った
なんとも複雑な気持ち。
いいとこ取りされたのが、悔しかった
こんな気持ちになるのも、アダルトチルドレンの影響だ
ここを克服しなければ、また他人軸で生きていくことになる
”まずは自分のこと”
それを大事にしていこうと決意した
もちろん今まで母のために応えてきていたわけだから、どうしても考えてしまう
10ヶ月経った今でも時々考えてしまう、よほど根が深い
それはそうなんだ、今まで40年以上そうしてきたのだから
それでもカウンセリングで、過去の経験を話しながら思い出しては泣いて
自分の思っていたこと、考えていたこと、感じていたことを少しづつ想起して
自分と向き合っていっている
突然母が家に来た
インターフォンがなり出ると、そこに母が立っていた
もう出てしまったからには居留守は使えない
私の家は1階にあり、もし私がいないとわかれば、家の周りを歩いて私がいるかいないかを確認するような母である
信じられないが、人のものを勝手に見たり、捨てたりする人なのは昔からそうで
容易に想像できたから仕方なく出た
家に入れるのも嫌だったから私が外に出た
最初の一言目がこれだ
「全然連絡つかないから、元気かなと思って。お陰様で無事に退院できました」
まずは自分のこと。私が元気かどうかは挨拶で、自分が体調が悪かったことの報告がしたいだけなんだとすぐにわかる言い方
その顔は笑顔だったが、私からしたらその笑顔が偽物にしか見えない
その裏側に潜んでいるものを十分見てきたから、恐ろしくなった
この人は、本音で笑ったことがない。いつも人に嫌われないように自分に嘘をついている
「ご飯でも食べに行かない?買い物でも行く?」
どうにかして私を誘い出そうとしている
ご飯とか買い物で私を釣ろうとしているのがわかる
そういうのがもう嫌なんだ
「先生にお母さんと連絡を取るなと言われている。だからLINEもブロックしている、だから連絡しないで」
「言ってもわからないだろうけど、アダルトチルドレンっていうやつなんだ。決して病気ではないけど、こうしないといけないんだ。」
頑張って伝えた
母は「あっ、そう。よくわからないけど元気でやっていればいいわ」と何事もなかったように車に乗り込んだ
その瞬間”可哀想”という感情で覆い尽くされた
散々嫌な思いをしてきたのと同じくらい、自分が尽くしてきたものが破壊されるような、他人軸の原因を作った本人を目の前にして、この勘違いを取り払いたいと思ってしまったのだ。
何かをとり作るように「お母さんっていうか、家族と連絡を取らないようにって言われている」と言い直した
無意識に母を傷つけることを避けた
よくわからないような顔をして、本音は決して言わない
こういう態度に長年苦しんだ、こちらが予測しないといけない
それでも”連絡を取らない”という理由を本人に言えたのはすごいことだと先生からは褒められたのがせめてもの救いだった
母に似ている自分が嫌になる
母と連絡を途絶えてから気づいたことがある
「あなたは一人で生きていくの」と離婚した後に言われた一言
まさにその通りになってしまっている現状。
母も一人で暮らしている、友達もいないし社会的コミュニケーションは宗教の人たちしかいない
離れていても、連絡を取らなくても、結局母の言う通りの状態になっている自分が本当に嫌になってくる。
友達はいるけれど、お金がない分自由がきかない。新しいパートナーも見つかっていない。働いてお金を稼いで、そのお金は友達に渡してしまって、貧乏生活の上借金までして。
まるで自分から孤独になっていっているような気すらする。
母の因縁なのか、やはり根深いと再認識する。
きっと困ったら、母に頼るしかないと母がそう仕向けているような妄想まで出てくる
この先どうなっていくんだろう。
母と同じ道には行きたくないと思えば思うほど近づいている気がして怖い
でも私は諦めない
将来の自分を作るのは今の自分だと信じているから