あやとり家族七十六〜借金再発〜
順調順調、刺激的な生活に満足
週3パート、週2派遣の仕事で忙しかったけど充実していた
派遣の友達からは美容のことや、お金になる話、美味しいお店がある
痩せるにはこの運動がいいとか、ありとあらゆる情報を交換しまくった
都会から来ている人ばかりだったから、田舎者の一人暮らしの私にとっては
刺激があった
普段働いているパート先は全員男で女は私一人
派遣先は全員女で女子校のようだった
派遣の仕事はお給料がとてもよくパートと合わせて結構な額を稼ぐことができた
順調だったのも束の間、また・・・
この時は、まだ自分がADHDだということに気がついていなかったし、アダルトチルドレンということも理解していなかった。
派遣の人たちは自由人が多いから、私を受け入れてくれたし、むしろ面白がってくれていたから仲間も多かった
2022年のこと。友達が突然話を持ちかけてきた
その友達は私が看護学生の頃に助けてくれた友人だった
この友達がいなかったら看護師にはなれていなかったと言っても過言ではない
「一緒にお店をやろう、一円も払わなくていいから契約者になって欲しい」
この一言に乗っかってしまった
なぜ、私なのかという疑問。彼は法人を持っていて自分でやるのは難しいからという理由。この意味も私があまり理解していなかった
”この時断っておけば”と今は思う。もう仕方のないことで半ば諦めているというのが本心だ。こんなことになるとはこの時は思ってもいなかった
”お金払わなくていいならいいや”という安易な考えと、過去に助けてもらったことがあるから、助けになるならと恩を返したい一心だった
ここから人生がまた狂い出していく
店の家賃の支払いがあるのだが、毎月理由をつけては遅れて支払っていたようで、
そんなこと私には関係ないと思っていたのだが、契約者である私の元に連絡が来るようになる
最初の頃はまだ良かったが、支払いが滞り始めてくると、その連絡が頻回になってくる。
「どうなってるの?」友達に聞くが
「入るはずのお金が入金されなくて」とか「あと5万足りない」とかいつも同じ返答。それでも信じていた。そうなんだって。
「今資金集めに走っているから、連絡取れないこともあるかもしれないけど必ず連絡するから」
この言葉も信じた
「後で必ず返す」と言っては返す時と返さない時が出てきたり
返せない理由もいつも通りだった
ここでやめておけば良かったものの、すでに共依存になっていた私は信用しきっていて、どんな形であれ、相手の役に立ちたくてしょうがなくなっていた。これを書いている今も辛い。でもきちんと振り返らないと前進できないから頑張る。
支払いの金額が足りない時には、必ず連絡がきてその都度お金を貸した。
自分の支払いしなくてはいけない分も削ってまでしたこともあった。
本当に馬鹿である。こんなに働いてお金を稼いでいるのに、それ以上のお金を友達に渡してしまっている。
わかっている、悪いのは友達。
だけど、自分が役に立っていることが嬉しくてお金を渡してしまうという決断をしてしまう自分の弱さがあった。良いとか悪いとかの判断ではなく、頼ってくる人、頼られる人というところがマッチしてしまった。そこで私が断れなかった。
離婚した旦那にもお金をだいぶ使っていて、同じことをしている自分が嫌になってくる。
だけど、この人だけは違うって思っていて。それは助けられた経験があったから
やっと気づいた、これは違う
あれから、もうすぐ2年が経つ。
ここ半年間は店の家賃の催促電話連絡の回数が尋常ではない、時に職場まで連絡が来る始末。しかも何回も。
精神的にも参ってしまった。友達にももちろん伝えたのだが
”とにかく店の名義を他者にするために、また家賃の資金繰りのためだけに動いている状態”と言われてしまえばそれ以上言葉を返せない。
”嫌われたらどうしよう”という見捨てられ不安の方が勝ってしまい結局相手のいう形になってしまう。
彼は言葉巧みな人、というのも今になってわかる。
私の意見も伝えるが、そうしても私のことは二の次三の次になっているようにしか見えない。
本当に参ってしまった
こんなことを半年も続けていれば誰だって参ってしまう。
貸したお金は返ってこないどころか、足りない時はまだ私から借りようとする
そして私も断りきれずに貸してしまい、仕舞いにはカードローンまで自分で組んでしまった。
それには理由がある。
もし、家賃が支払えなければ契約者である私の給料が差し押さえられ裁判となる。
もちろんカード類は全て止まり、ブラックリストに乗ってしまう。
それを避けるために、自分のためにしたこと
”そのお金も返す、ごめん”というものの一円も返ってこない
助けられた経験と、苦しい時に手を差し伸べてくれたことを鮮明に覚えており信じていたが、ここまでくるともう違うのではないかと思う
5月頃から食欲がなくなり始め、何かする意欲も低下していたことを自分でも気づかず、体重が激減した。ご飯が食べられなくなって、買い物に行くのも作るのも億劫。普通自分で気づくものだが、こんな状態になっても気づかなかった
会社の人から何人にも「痩せたんじゃない?大丈夫」と言われ体重を測り痩せたことに気づいた。
ご飯が食べられないのは暑さのせいだと思っていた
だけど原因はストレスだということにやっと気がついた