ドクタペッパーの渋みを語ると好みが分かれる

僕はドクターペッパーが大好きだ。大ファンだ。アニメキャラに「推し」があるように、炭酸飲料にも「推し」があるなら、ドクターペッパーが僕の「推し」だッ！
こんなに僕が大好きなんだから他の人にも人気なんでしょうねェ……..と、何かを好きになってしまった人間特有のちょっとセコい感情を胸に、「みんなのランキング」の、「好きな炭酸飲料ランキング」を見てみたのだが、もー全然ドクターペッパーの名前が出てこないの！
そりゃー炭酸飲料がはこびるこの世の中ニッポンで、俺という人間が愛する一介の炭酸飲料を見つけるのはムズいんぢゃね？と、今になれば思うが、その時僕は、もうドクターペッパーの名前を探すのに飽き果ててドクターペッパーの名前を発掘する前にサイトを後にして、ブラウザを閉じてしまった。
もしかしたら、ドクターペッパーってそんな人気じゃないのかな？そんな気がしてきた。
事実！僕は、友達とかの間で炭酸飲料の話が出た時に、ドクターペッパーがいかに美味いかを、それはもう、キャリア30年以上のベテラン会社員ぐらいのプレゼンテーション能力を使って説明したのだが、誰も共感してくれないんである！そして、極めつけに大体「コーラの方が美味い」と言われる始末。
確かに、コーラも美味いし、俺もスーパーでドクターペッパーを見つけらんなかった時はコーラ飲んどるよ！
ただねえ、コーラはちょっと甘すぎるんだ！
そりゃあ、小学生中ボーにはもってこいだけど、なんか、僕はねえ、なんかねえ……。なんか、ドクターペッパーにある「渋み」が足りないんだよな。
コーラは、渋みとか濁りとかを飲んだ時に感じることはまずない。だからこその爽快感。それも結構。
だけど、ドクターペッパーには、飲んだ時の「渋み」がある。「味が濃い」って言うとまたちょっと意味合いが別になってくるんだなこれが。取りあえず、なんか味もハッキリしない感じがあって、「もしかしたら濁ってんのかな？」って感じそうな飲み心地。それが渋み。それがドクターペッパーの最大の魅力。
その「渋み」は、別に苦いとかそういうことでもない。むしろ甘い。けど、コーラの爽快感に比べたら、「渋い」。それこそが、僕がドクターペッパーを美味いと思う理由であり、僕の周りのみなさんがドクターペッパーを好かない理由とも思えるのだ。
そして、僕のドクターペッパー好きから分かったことがある。
それは、僕の「マイナーな物好き」だ。
いや、「好みが分かれる物好き」と言ったほうがいいかもしれない。
僕は人によって好みが分かれるような、マイナーな物が好きだ。「好みが分かれる物好き」が僕を生成していると言っても過言ではない。
ドクターペッパー、江戸川乱歩、ジャッカー電撃隊、サンダーマスク、たま………などなど、とにかく僕の好むものはマイナーで、良くも悪くも「好みが分かれる」。
ドクターペッパーも勿論その一つだ。
だが、ドクターペッパーの「渋み」がドクタペッパーでしか感じられないように、好みが分かれるものには、好みが分かれるなりの良さがあるし、その「良さ」は唯一無二の素敵な物だ。だから、これでいいのだ……..と思うのだ。
あっ、そういえば、北海道に「ガラナ」って言うドクターペッパーみたいな味の飲料あったな……。唯一無二じゃ無かったです。まあ、そういう事もあるよね。