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腹痛とミクシィ Vol.29

潰瘍性大腸炎で入院した約20年前のことを当時ミクシィに書いていました。
病院の診察室で先生と対峙しています。


「咳してないよね」
って言われたのは正直凹んだ。友達には結構毒舌だよねって言われてるのに、実際自分が毒を吐かれると心が脆くも崩れます。ガラスのハートを実感する。

先生はそれから聴診器で肺の音を聞いたりしてくれたが特に異常は見つからず。とりあえずレントゲンとってみることになった。レントゲン室に患者さんが1人もいなかったのですぐに撮影すぐに現像と街のカメラ屋みたいに手際よく終わった。10分ぐらいして再び診察室へ。

「レントゲン見たけどねー。きれいだね。別に異常はないね。」

と先生が言った時ホッとした。

「ただねぇ。」

「ただ?」

思わず聞き返す。

「この上の辺りがね。少し白く写ってるんだよね。」

先生は軽い感じで続ける。

「ここは肩の骨があるからそれが白く写ることがあるからね。
でもせっかくならCTも撮ってみようか?何にも無いと思うけど。」

この場合の「せっかく」はせっかく来てもらってるんだからなのか、難病指定で医療費がかからなのかどっちなんだろう。
まあどっちでもいいのだがCTもとることにした。

CTもすぐに撮影終了。
撮影後はCTの技術師さんにこの機械がいくらするかとか雑談するぐらい余裕をかましていた。またCTは初めてだったので写真はどんなのなんだろうと少しわくわくしながら待合室で待った。

しかし、呼ばれない。
患者は俺1人なのに、呼ばれない。
なんでもないって言われたのに、呼ばれない。
さっきは10分で呼ばれたのに30分経っても、呼ばれない。
ガラスのハートはかなりの不安でヒビが入っていた。


 しかし、自分の文章が下手だなと思いました。これは文中にある、毒舌と言われることと関係しているかもしれないなと、自分で読み返しながら感じていました。いつ頃からか毒舌とは言われなくなりましたが、それはいわゆる丸くなったというやつなのか、指摘もされない年齢になったかはもうわかる術はありません。
ただ、このころ文章は物事に対して主観という一方向のみで書いているということです。今ならもう少し先生の立場や病院の状況を鑑みて書いていると思います。それが丸くなったということなのでしょうか。

また、過激な表現や言い回しが映えて、面白いと勘違いしているところも見られます。ちょっと恥ずかしくなってきました。しかし、この経験で同じような過激な表現を好む後輩を見た時に微笑ましく感じ、また大きな愛情でフォローできたことがありました。

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