I小学校の話


今日は禍話リライトじゃなくて私自身が聞いた話なんですが……。

地元にI小学校というのがあるんですね。生徒数100人もいかないくらいの、のどかなところに建ってる小さい学校なんですけど。

その学校の職員室の壁には校訓が額縁に入れて飾ってあるらしいんですが、何年か前に赴任した校長先生がその裏に御札があるのを見つけて「なんやこんなもん!」ベリィ!って剥がしちゃったんです。

私の父もいまは定年退職してるんですけど教師をやってて、その校長先生とも知り合いなんですが、確かにそういう豪快な性格なんだそうでw

で、職員室の席っていうのはその校訓に向かって口を開ける形で「コ」の字型に並んでるんですけど、そしたらその額縁に近い席の先生からなんか不幸に遭ってどんどん休んでいくんですって。
病気とか骨折とか。

この話を父に教えてくれた先生の隣の席までそれが来て、(次は私だ…)って怯えてたそうです。
でもなぜかそこから折り返して、復帰してた先生がまた別の不幸に見舞われて休んでいくようになったらしいです。

校長先生は呪いとかを信じるようになったわけじゃないかもですが、とにかくヤバいと思ったんでしょうね。(普通に職場の危機だし)
新しく神社で拝んでもらった御札を額縁の裏に貼り直したら、災難はピタッと収まったって話です。


まあ、最初に端の席の先生が休むことになったのはたまたまで、でも御札をはがしたことがあったから(もしかして…)って気持ちが事故や病気を呼んでいったのかもしれないです。

ただその小学校は曰くつきでもあるらしく…。


その御札事件よりずっと前のこと、体育館で全校集会をしてたそうです。
そしたら、体育館の舞台袖に小部屋ってありませんでした?マイクとか置いてあったかな?
そこに、「子どもがいる!」って生徒数人が騒ぎ出したらしいです。

全校集会中にそんなところに子どもがいるのは変なわけで、先生が見に行ったんですけど、やっぱり誰もいなかったらしいです。

でも生徒たちが訴えるには、あの小部屋って体育館に向かって小窓があると思うんですが、「そこから手が出てた」って。


関係あるのか分からないんですが、そこの校舎内では過去に生徒が合計3人亡くなってるとか。
廊下を走ってた子たちが出会い頭にぶつかって二人とも亡くなるとか、そういうことがあったらしいです。

校内で生徒が亡くなるっていうのはかなり珍しいことだそうです。
これは感覚的に意外でしたが。

病気とか交通事故とかで「在学中に亡くなる生徒」っていうのはもちろんいます。でも学校の時間中に、っていうのはものすごく稀だし、だからこそ問題になるそうです。
私の父も40年近く勤めましたが、自分が赴任した学校の校内で生徒が亡くなったことは、ついぞなかったそうです。

I小学校で死亡事故が多いのは、あり得る範囲の偏りなのかもしれません。ただ額縁の裏に御札を貼りたくなった経緯は、そのあたりにあったのかなと思いました。