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樹齢千年のスダジイに会いにいく

◎樹齢千年のスダジイに会いにいく◎

          ∞

朝目覚めると、『スダジイ』という言葉の響きの印象が 残っていた。
何だろう?と調べてみると
スダジイは シイの木の一種であり
食べられる 美味しいドングリを実につける木だということを 知りました。

するとトントン拍子で
『樹齢千年の スダジイを知っています』
と ある方から伝えられ
場所は、うちから車で約1時間ちょっとの距離の群馬県高岡市、
貫前(ぬきさき)神社の境内とのこと。

そして本日。
早速、樹齢千年の、スダジイの木に 会いにいってきました。
こんなにも すぐにスダジイに しかも樹齢千年級の長老スダジイと 会えるなんて まさかまさかの 急展開。

           

初めて対面する スダ爺は 
(※樹齢千年のスダジイのこと。以後スダ爺と表記)
いくらか 予想外に くだびれているように 感じられました。

葉の色が黄色く変色してきていて、オーラが くすんでいる
ように 観じられました。

さすがに高齢だからなのかもしれません。

それから ご神木や 天然記念物などに指定された木に
ありがちなのですが 木を保護する目的で
木の幹の近くに人が入れないように 柵が設けられていました。
根や幹を 保護するための善意的な 目的ではあるのでしょうが
生命である木に、柵という 境界線が設けられることで
人と木との 本来あるはずの 豊かな生命の交流が
妨げられしまっているような氣もしました。

木と直接 触れ合うことが好きな自分にとっては 残念なこと。

それでも スダ爺に直接 尋ねてみると
なんとなく大丈夫な感じがしたので
柵の中に ひっそりと 入らせてもらうことにしました。

スダ爺の足元を眺めてみると、
昨年実らせたのだろう、ドングリの実の殻が幾つも
落ちていました。
千年たっても いまだに 実りと、種を残しつづけるなんて
さすが スダ爺。

それでも やっぱり どこか元氣がない印象が拭えない。

なんでだろう。

それから、しばらく スダ爺の木の下で佇んでいると
ぽつりと 一滴の 水滴が落ちてきました。

雨かなと思ったのですが、雨雲もないし、鳥たちの氣配もない。

それから ぼつり、ぽつりと また水滴が。

もしかして スダ爺の涙?

いやいやそんなことはないよな。氣のせいか。
でも、もし涙だとしたら 何で?悲しいから?

『あなたが会いに来てくれたことが嬉しい』

(そんな風に 聴こえた氣がしたのです)

えっ じゃ 嬉し涙ってこと?!
まるで それじゃ孫が会いに来てくれただけで それだけで
無条件に嬉しい お爺ちゃん お婆ちゃんみたいじゃないか。。。

        ∞

スダ爺は神社の ほぼ出入り口付近に位置していました。
ときどき 神社に参拝する人が通り過ぎていくのだけど、
スダ爺に 関心を示す人は ほとんどいないように 見えました。
ほとんどの人が 神社の本殿を まっすぐに目指していて
境内に息づく 生命あるものへの 意識は薄いようでした。

そもそも 

神社とされている土地の 氣がよいのは 何故だろう?

聖地とされている土地が 聖地たる所以は 何故だろう?

そもそも 

神様なる存在は、社殿の中だけに 在るものだろうか?

なぜ 一つの方位に向かって 一つの祭壇に向かって

一つの名に 向かって 手を合わせ 祈り 願うのだろうか?

あらゆる方向に すえひろがりに 祈っても 

かまわないのでは ないだろうか?

あらゆる存在の中に 聖なる 働きを みても

よいのでは ないだろうか?

われわれ日本人が あらゆる 森羅万象のアラワレに 

かつて 八百万の神々の 働きを 感じとっていたように。 

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千年間、人々を 見守りつづけた スダ爺

豊穣に ドングリを実らせ 落としつづけたスダ爺

食べるものが 簡単にお金で 買えてしまう時代には

もう時代遅れだろうか?

スダジイだって きらびやかじゃないかもしれないけど

立派に役割を果している 神のアラワレではないだろうか。

        ∞

それから しばらく スダ爺の木の幹の下で 

歌を歌ったりして 時間 を過ごしました。

『ごめんなさい ゆるしてください

愛しています ありがとう スダ爺』

        ∞

わたしたちの すぐ近くで わたしたちを 見守りつづけている

わたしや あなたのそばにいる スダ爺が 幸せでありますように

言葉なく ひっそりと 寄り添いつづけてくれている

森 川 海 風 山 お日様 お月様 大地 水   

大いなる 恩恵に わたしたちが 目覚めていますように

 ◎

秋になったら みんな ドングリ拾いにいこうね。


 

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