律動の窓
日常をパーーーっと持ってかれるような大きな渦に、
気付いたらグルグルに巻き込まれて、
帰り道を忘れてしまいそうなとき。
一度、沈黙に戻り、出直して、
今を力強く、あるいは淀みなく選び取れているとき。
どんなときも背景ではたらいているもの。
ほかは構わず、自ずと繰り返しているもの。
風は吹いている。
川は流れている。
心臓は鼓動している。
波は寄せては引いている。
子猫は鳴いている。
太陽は昇って沈み、
そしてまた昇って沈む。
月は満ち、そして欠けてゆく。
満ちて、欠けて、満ちて、欠けてゆく。
息を吸って、吐いて。
吸って、吐いて、吸って、吐いて…。
意識してもしなくても、そこにあるもの。律動の窓。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?