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【読書記録】はじめました。

本を読むことを習慣にするための読書記録☺

今日の記録はナイツ塙宣之さんの「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」

「漫才」というものの奥深さがよく分かる本。普段私たちがテレビのネタ番組で観ている芸人さんの漫才というのは、丹念に作り上げられた作品であるということに気付かさせてくれる本。

この本の中では、「M-1」をメインに漫才というものを分析されています。関東芸人がなぜM-1で勝てないのか。そもそもこの本を読んで、「確かにM-1って、関西の芸人さんばかりが目立つし、優勝コンビも関西芸人さんが圧倒的に多いな」と気付きました。

それは、なぜなのか?ということをあらゆる角度から論じていて本当に面白いし、説得力がすごい。

M-1は基本的にしゃべくり漫才が強いということ。しゃべくり漫才は日常会話の掛け合いのようなものだから、普段の日常会話から「ボケ」と「ツッコミ」を行っている関西の人に有利であること。そもそも標準語に比べて、感情が乗りやすく、リズム感があってしゃべくり漫才に向いているということ。だから、中々関東芸人は勝ちにくいらしい。

などなど、標準語と関西弁という言葉の違いに注目して語られていることがとても面白かった。

そして、「サッカーでいえば、関西は南米で大阪はブラジル」「しゃべくり漫才の母国語は関西弁」という例えが面白かった。この本は、塙さんの秀逸な例え言葉も読みどころだと個人的に思う。

こんなにも関西と関東で笑いの文化のタイプが異なるとは新発見。

また、落語と漫才の関係性も異なるんだとか。

東京の寄席では、落語が中心であって漫才は「色物」として扱われトリはもちろん落語。一方で関西では、漫才が中心で落語が「色物」となるそうです。漫才師の足元を見るとこの漫才と落語の力関係がわかるそうで、東京では、漫才師が寄席の舞台に立つときは「靴下」で上がります。それに対し、関西の寄席では、漫才師は普段通り「靴」で舞台に上がり、逆に落語家が「下駄」を履いて舞台に上がるそうです。

こんなところにも違いがあったなんて!驚き!

この本は、「漫才」の仕組みというものが詳しく知れるだけでなく、関東と関西の違いが比較できるところが興味深いです。

この本を読んでみて、将来「漫才論」っていう授業が出来たらいいな!と思いました!!絶対一番前の席で受けたい!!

そう思えるくらい素敵な本です。お笑いや漫才に興味のない人でもきっと面白いと思うはず!

おしまい。