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柿のカーテンで顔をオレンジに染めたい

築200年とおじいちゃんは言っていたらしく、伯母は築150年ぐらいと言っている、私の母の生家である古民家を引き受けた。正式には私の名義ではなく息子名義ですが。この場をどう活用するかを考えながら、当座のミッションは「そうじ」「かたづけ」「水まわりの整備」「足の確保」

そんな当座のミッションより先に頭に浮かぶ事がある。

私が幼稚園の頃だったかと。。。この家の全面いっぱいに「ころ柿」を干している光景を見た記憶が残っている。お日様の光にあたった「ころ柿」の見事なオレンジ色がとてもあったかく感じた。でも「ころ柿」はあんまり好きじゃなかった記憶も蘇る。

かつて甲州は、養蚕がさかんで、家の2階で養蚕作業をする際の採光と通風のために、「突き上げ式屋根」をもった民家が多く建てられていたよう。この家も養蚕を行っていたようで「突き上げ式屋根」を持っている。
中央に突き上げている屋根を顔に見立てると、裃を着た福助のように見えるので、この「突き上げ式屋根」をもつ民家に「ふくすけ型民家」と呼んでいるらしい。


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近くには「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている上条集落があって「突き上げ式屋根」の建物が集落での形をとどめている。先日ちょっと立ち寄ってみたが、梅の花、菜の花が咲き、緩やかな時間が流れる農村の風景がありました。
詳しいことは近くの上条集落にある「もしもしの家」のサイトに記載されています。

現在でもこの「ころ柿」を干していて、観光名所の一つとなっている場所がある。JR塩山駅北口にある江戸時代後期に建てられたという旧高野家住宅。八大将軍吉宗の時代に薬草の甘草を栽培して幕府におさめていたことから「甘草屋敷」とも呼ばれているとか。重要文化財にも指定。ここで毎年たくさんの「ころ柿」が干され「柿のカーテン」と称されています。

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まずは、やる事がたくさんあるのだが先々の野望として、この「柿のカーテン」を再現してみたいと思っている。大量の柿をどこで手に入れる?誰が一個一個皮を剥く?紐をかけやぐらを組んで干して、あ、どうやら硫黄で燻蒸したほうがいいとかの情報もあるが、硫黄ってどこで手に入れてどうしたらいいの?とかとか。

今年の秋はまず一列だけになるかもしれないが、そこから始めていつか「柿のカーテン」が再現できたらいいな。秋の夕日に柿が反射して顔がオレンジ色に染まるくらいにやってみたい。

干し柿とワインの取り合わせも良さそう。今度は「ころ柿、うめぇ〜」って言いたい。


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