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春と小百合を書き終えて

エブリスタ、カクヨム、pixivで週刊連載投稿をしていた百合小説、
春と小百合が最終話を迎えました。

総文字数60000字弱。
私が今まで書いた中で一番長い話になります。
あまり自分の作品について語るのは良くないのかもしれないですが
色んな事を思いながら書いたものなので
ちょっとだけ作品の話をしたいと思います。

元々春と小百合を書き出したのは3年前の冬。
当初は百合を書く事を目的にしたというよりは、情景描写の練習をする為に書き出したのが始まりでした。
所謂吉屋信子先生の花物語における「エス」のような関係性を書きたかったんだと思います。


二人がどうなっていくのか、どうしていきたいのか、着地点はどこなのかも分からず走り出した連載。
しかし9話まで更新したところで、一度心が折れました。
何故って、一次創作で小説、更には百合。とにかく人に読んでもらえないのです。
比較的人の評価は気にしない方ですが、元々閲覧もブクマも回りやすい二次創作で小説を書いていたからか、見られる事すらないというのはかなりショックが大きかったです。


いいものを作っていれば自然と見てもらえるようになる、なんて気長には考えられませんでした。
どれだけ考え、丁寧に時間をかけて作ったものでも、分母が少なければ見てすらもらえない。見てもらえなければ評価もしてもらえない。モチベーションは勿論の事、方向性の改善のしようもない。とにかく見てもらわなければ、せっかく見つけた趣味を続けられなくなってしまう。
何度か言ってますが、被写体をやりだしたのはこの時の「小説を読んでもらいたい」が発端です。
そして同時に、青春百合小説という漠然としたものではなく、(そういった作品をメインとして書く方を馬鹿にする意図はありません)もっと分かりやすくセンセーショナルなものなら読んでもらえるかもしれない。と私は考えました。

そうして考えた末に
2019年の文フリ東京では
円光JK合同誌の「ゴム有ホ別大三枚」を頒布し

2020年の文フリ東京では
人間を飼う事が当たり前の世界がテーマの合同誌、
「愛玩人間飼育目録」を頒布しました。

執筆陣の力もあってか、どちらも良い作品が出来、色んな方に手にしてもらいました。

被写体活動のおかげでフォロワーも増え、色んな人が文フリに来てくれたり、通販で手にしてくれました。
ここでやっと、
「今ならあの時放りだした百合小説を完結させる事が出来るかもしれない」
と思えるようになりました。
一次創作という場所で小説を書く事に、私も大分慣れたんだと思います。


そうして二年ぶりに読み返した「春と小百合」。
自分で言うのもなんですが、良い話だと思いました。
一話が一番よくかけたと思ってるので、一話を貼っておきます。

https://estar.jp/novels/25745193/viewer?page=1

私のフォロワーにはお仕事として執筆をしている方もいらっしゃいます。
そういう方々が見るかもしれない場で、まだまだ足りないものが多すぎる私がいうのも恥ずかしいんですが、それでも私は「春と小百合」を好きだと思いました。


今度は投げ出すことのないようにしたい。
でも期限を決めないとまた少しづつ書かなくなってしまう。
毎週木曜連載という事にしてしまえば書くしかないから書くだろう。
そうして連載を再開して四ヶ月。
忙しくても疲れてても体調が悪くても、春と小百合の事を考える時間が出来ました。

以前もnoteで書いた通り、まともな学生生活を送ってきませんでした。
なので、春と小百合は、私の中の「理想」を詰め込んだ作品です。
綺麗で切なくて少しの葛藤があって、でもきちんと前へと向かう。
円光や人間飼育、個人誌では依存症短編集を書いていた私にしては、とても優しい話がかけたと思います。

最初は閲覧もブクマも増えずに投げ出しましたが、続けた事で読んでくれる人も増えました。
コメントや感想をもらったりもしました。
結局どんなものでも最初は無名なので、自分が続けたいと思った事なら続けなくては実にもならないと改めて知れました。
元々着地点を決めずにいましたが、なんとか着地する事も出来て本当に良かったです。

そして春と小百合は完結しましたが、この作品には続きがあります。
別シリーズとしてまたネットで連載するか、はたまた文フリ頒布の書下ろしとして書くかは未定です。
とりあえず十一月の文フリに向けての準備もし始めないといけないので、しばらく間はあくかと思います。
でも必ず書くつもりなので、その際はよろしくお願いします。

それでは最後に。
読んでくれた方、感想をくれた方、RTしてくれた方。
本当にありがとうございました。

また次回の話でお会いしましょう。



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