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【連載小説】冬嵐

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【あらすじ】海岸清掃ボランティアにいそしむ「俺」は、十二月の冬の海の清掃中に、浜辺に女の子が倒れているのを見つける。その女の子の言動は、かつて「俺」のそばにいたひとにとても似てい…
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2018年10月の記事一覧

【小説】冬嵐 第3話「日の出湯」

第1話「拾い物」 前話「犬や猫じゃないんですけど」 日の出湯に着くと、文乃と文乃の夫であ…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第4話「朝が来る」

第1話「拾い物」 前話「日の出湯」 俺が脱衣所から銭湯の入口付近へ戻ると、茉奈はもう湯か…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第5話「もう誰も」

第1話「拾い物」 前話「朝が来る」 十二月の総務課は、いつもに増して忙しい。俺の職場は、…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第6話「おでん鍋」

第1話「拾い物」 前話「もう誰も」 十二月第三週の週末、俺はまた海岸掃除に出かけた。寒風…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第7話 「こんなに弱くて」

第1話「拾い物」 前話「おでん鍋」 言葉を切った茉奈に、俺は、なるべく怖くないような口調…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第8話「忘年会の夜」

第1話「拾い物」 前話「こんなに弱くて」 マガジン「連載小説・冬嵐」 課の忘年会の日は、…

上田聡子
5年前
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【小説】冬嵐 第9話「缶紅茶」

第1話「拾い物」 前話「忘年会の夜」 マガジン「連載小説・冬嵐」 島村を振り切ってタクシーで自宅に帰った俺は、ベッドにごろりと横たわって、しばしぼんやりとした。家の近くのコンビニで買ったペットボトルの緑茶を、起きあがっては酔い覚ましに飲み干して、頭を巡らせる。まだ、微妙に酔いが冷めない。 俺に向かって「私はあなたの助けになりたい」と言い切った島村の姿が、光希や茉奈に対する普段の自分の姿に重なって見えた。 島村にさっきの言動で傷つけられたとは思わず、むしろ、光希に接して

【小説】冬嵐 第10話 「クリスマスケーキ」

第1話「拾い物」 前話「缶紅茶」 マガジン「連載小説・冬嵐」 年の瀬が迫り、粉雪が舞うよ…

上田聡子
5年前
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