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不意打ちで冷やし中華

4月某日

我が家にはムスメから『お母さんの冷やし中華の呪い』と呼ばれている現象がある。

……と言ってもそんな仰々しいものではなくて、私が冷やし中華を作るつもりで数日前から用意しておいた日がなぜか寒くなる、それだけのことなのだけれど。

まあ、寒い日の冷やし中華は冷やし中華としての本領を発揮しきれないので不憫ではある……。

そして、日本語より英語が優位なムスメは『〜の呪い』といった仰々しい日本語の響きに、日本が大好きな外国人のように萌えるのだ。

それでいて、ムスメの漢字学習への熱意は日本大好き外国人ほどではなく、「近という漢字の読みは『ちか』と『きん』なのに近藤くんはなんでコンドウくんなの?『こん』はどこから来た?漢字、youはtrickyすぎる!」と日々ご立腹だ。がんばれ。

で。冷やし中華の話に戻る。

私はだいたいいつも2、3日分の献立を決めて買い物をしていて、その2日目か3日目のメニューとして、冷やし中華を投入することが多い。

すると、その日はなぜか寒くなる。

「だったら今日いきなり冷やし中華にしたら?」
と、オット。

なるほど今日は素足で過ごせるくらい暖かい。
いつも「明日(明後日)は冷やし中華だ」と計画して天候に裏切られているのだから、こちらが不意打ちしてやればいいのか。
そうかそうかと喜んで、夕飯は今年最初の冷やし中華に決めた。
これなら呪いの入り込む隙はあるまい。ふははははは!

……と、ここまで読んで、賢明な読者のみなさんは、「いや、でも、わざわざ日記にしたくらいだから、寒くなったんでしょ?」とお思いのことと存じます。

正解です\(^o^)/

夕方から降り出した雨のせいか、みるみる気温がさがった。
素足だと冷えるので靴下を履くくらいには寒い。
夕飯の席で、じーじとばーばと弟が「嗚呼、冷やし中華。それでか……」という顔になっていた。

今年も、冷やし中華(の呪い)始めました。


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