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四月の星々(140字小説コンテスト)応募作 part2

part1 part2 part3 part4 part5 結果速報

月替わりのテーマで開催する140字小説コンテスト。

【4月のテーマ】
作中に必ず『花』という文字を入れる。

4月30日までご応募受付中です!
(応募方法や賞品、各月の受賞作などは下記をご覧ください)

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応募作(4月6日〜12日・投稿順)

ササキ(サイトからの投稿)
王さまの葬列には古今東西生者も死者も、海を越え空を渡り陸を歩いてやってきた。王さまは最期に黄色い花を所望したから、みんな黄色い花を手に持っていた。世界中の黄色い花が王さまのひつぎに満たされてこぼれていった。明るいのも、暗いのも、薄いのも、濃いのも、大輪のも、そうでないのも。
ぴーこん(サイトからの投稿)
ひらりひらりひらり
花びらがひらりひらりひらり
ひとつは夢、ひとつは希望
もうひとつは憧れ
川面にひらりひらりひらり
散りゆく姿は美しくも悲しくもある
全てがなくなった時
あたり一面に目を見張るような
淡い桃色の絨毯が敷かれる
辛い気持ちもあるけれど
最後に残るのは愛であって欲しい
ヒトシ(サイトからの投稿)
不意を突かれた。まさかこんなところでばあちゃんの味に出会うなんてことは想像もしてなかった。白い陶製の器に無造作に盛られた無花果の甘露煮。とろとろした甘塩っぱい果肉を口に入れた瞬間に、ばあちゃんの歌う調子外れの民謡が聞こえた気がして、それ以上嘘を上塗りすることができなかった。
ヒトシ(サイトからの投稿)
春は弱っちい。ちょっとしたことですぐに後ろに下がったりするし、ぐいぐい引っ張られると季節をひとつ飛び越えちゃったりする。そうかと思うとすぐもとに戻る。夏とか冬みたいに、確固たる自分を持てよ、と叱咤激励したくなる。誰もがそんな気持でいるからなのか、春は花がいっぱいだ。
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