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#31交流分析という学問 ~自分の在り方を知る~

 こんにちは、人馬交流分析士のりょーじ(@Horse Value)です。人馬交流分析って何?りょーじって誰?それをやって何になるの?という疑問への答えは#1をお読みください!

 #30では「行動と在り方」についてお話しして、その関係性について見ていくのが心理学だ、というお話をしてきました。

 そして、馬と人との交流から「人間の本来的在り方であるH.O.R.S.E.」というお話をしていく僕の考え方と相性の良い学問であることもお話してきました。

 そこで、今回からは今皆さんがぼんやり分かってきている「こんな在り方でいれたらいいだろうな」というものをより鮮明にしていきます。そして、その在り方でいられるためには「どのような行動をしていけば良いのか」というお話に繋げていきたいと思います。

 さて「心理学」と一言で言ってもたくさんの流派があります。その中で、僕自身が「自分の経験から学んだことを最も表現してくれている」と感じ、その奥深さに感銘を受けた「交流分析」という手法をご紹介していきたいと思っています。

 実は、僕が自分自身のことを人馬交流分析士と言っているのにもこの学問へのリスペクトがあります。

※ちなみに僕は交流分析学会に所属していて、交流分析士の資格を取得するべく勉強中です(10月取得予定です)※

 今回から数回に渡ってこの「交流分析」について丁寧にお話していきます。学問特有の言葉遣いなど難しさもありますので一回一回の内容を出来るだけコンパクトにしていきたいと思います。

 今日のラインナップは!
・交流分析とは ~観察から生まれた学問~
・状況によって変化する自我状態

 この2つをお話していきますね。いきなり自我状態というよくわからない言葉が出てきましたね…でもご安心ください。交流分析は、実は心理学の中で「ポップサイコロジー(お手軽心理学)」と呼ばれるほど直感的に理解しやすい分野なんです。

 なので楽しんで直感的に「あるある」とか「自分に当てはめるとこうだな」とか考えながら読んでみてください!早速行きましょう!

交流分析とは ~観察から生まれた学問~

 交流分析とはその名の通り「交流を分析する学問」です。もちろんここでいう交流とは「人と人の交流」です。ここで「交流って誰と誰の交流?」と思った方がいたとしたら、僕のnoteをたくさん読んでくれている証拠です(笑)

 さて、交流分析とはどのような学問なのでしょうか。Wikipedia先生を参照しましょう。

 交流分析(こうりゅうぶんせき、Transactional Analysis,TA)とは、1950年代後半に、精神科医エリック・バーン(Eric Berne)によって提唱された一つの心理学パーソナリティ理論である[1]人格と個人の成長と変化における体系的な心理療法の理論である。応用範囲は広く、ソーシャルワーカー警察官保護観察官、宗教職者などのカウンセリングで用いられる[1]。(交流分析 - Wikipedia

 ここで注目してほしいポイントがあります。1950年代後半の理論であることです。正直、時代の最先端をいく学問ということではありません。でも、逆に言うと60年以上、たくさんの観察を積み重ねてきて、色々な理論がその基礎の上に乗ってきた学問でもあると言えます。

 例えば、最近では「アドラー心理学」が「嫌われる勇気」という本で再注目を集めることになりましたね。それも、この理論が長い年月をかけて培ってきたものが今の時代の人々の悩み・苦しみにマッチすることになったということにあると思います。

 そして、今僕はこの交流分析の上に「人馬交流分析」というものを積み上げようとしています。そうして「人と馬との交流」が注目されてほしいのはもちろんですが、この「交流分析」という学問についても注目されて活用されてほしいな、と思います。

 具体的な内容に入っていきましょうか。最初にお話ししたように、交流分析とは「人と人との交流を分析する」学問です。では、交流の中で「何を」観察しようという学問なのでしょうか。

 交流分析においては、その交流している人の「在り方・行動」を見ながら、その交流の中でどのように「在り方・行動」が変化していくのか、というのを見ます。

 全部じゃん、と思われる方。その通りです。全部です。交流においてその人は何を感じ、考え、行動し、その行動が交流に繋がり、その交流によって相手の人の考え、行動が変化し新しい交流に繋がり…。というプロセスを行動と内面両方に注目しながら観察していく…。

 とんでもなくカバー範囲の広い学問なのです。

状況によって変化する自我状態

 さて、そんな相互に影響しあうプロセスを見ていく、ということを考えていったときに、交流分析が自然と見つけたものがあります。それは「その時々によって違う在り方」です。

 相手の在り方・行動によって自分の在り方・行動が変わる、ということです。

 わかりやすく言うと、例えば相手が批判的な態度で接してきた時、自分も「負けないぞ」という気持ちになって反発することはありませんか?逆に、相手が丁寧に優しく話しかけてくれたら自分も楽しく話せますよね?

 相手がどんな在り方であるかによって自分に影響を及ぼして自分の在り方を変えるというわけです。

 もう一つあるのは、交流の途中で在り方が変わるということもあるということです。

 
 例えば、初対面で最初は礼儀正しく話していたんだけど向こうがフランクに話してくるので自分も心を開いていって、最後はお互い子供みたいに騒いだ、ということってありますよね?

 これって相手の子供みたいなものに反応して自分の中の子供みたいな一面が引き出されてるんじゃないでしょうか?

 ここで交流分析が注目したのは、それは逆も真なり、ということです。つまり、自分の在り方・行動から生み出される交流によって相手も変わるということです。

 これが大事なことで交流分析は、「自分のあり方」を変えることで相手のあり方も変えることができる!というスタンスで交流を見ていっています。

 そして、交流分析ではそんな刻々と相手の在り方に応じて変化する自分の「今、ここ」の在り方を「自我状態」と呼ぶことにしました。前回までで、僕が「在り方」と呼んできたものはこの自我状態のことなのです。

 自我状態=今、ここの在り方

 今日は「交流分析」という学問の名前とこの「自我状態」を覚えてください。次回からは、この自我状態をさらに深堀して分類していきます。楽しみにしていてください!

 明日も一日頑張りましょう!


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