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"空気"な言葉

私には嫌いな人がいました。
ただその人たちから、"自分の苦手なタイプ"を学ぶことができました。

中学のとき、ある先生からそんな感じの事を言われた。

突っ込んだ話をされることはほとんどない。
だから、余計に印象に残っている。

そして、だからこそ今でも思い出すことがあるのだ。



本当に困ったとき、誰の言葉を頼りにすればよいのか分からなくなる。

知り合いやネットは、励ましとか教訓を与えてくれる。
もちろん、その気持ちだけでもうれしい。
だけど、それでも元気が出ないときとか、どうしようもないときもある。

複雑な”この心情”を、うまく捉えていないから。

与えられた言葉の向こう側に、何が見えるのかと聞かれても、霞んでいてよく見えないのだ。



そんなとき、助けになるのは背中をさすってくれる言葉。

"すぐには走りだせない。
だけど、いつかまた前を向かないといけないときが来る。
それは、分かってるんだけど…"

そんな複雑な気持ちをくみとって、紡がれた言葉。
受け取ったとき、本当に心に響くのだと思う。

たぶん、それを書き連ねた本人もけっこう思い悩んできたはず。
考えてる人は、考えてくれる人でもあるから。

自分でも気づかなかった気持ちを、先回りして探してきてくれる。

そんな言葉に出会えたら、いつかまた、救われるときがくると思う。



「論理的でもあるし、感性的でもあるよね」

noteの感想で、知人から言われた。

その言葉に満足感を覚えた。
僕はそんな文章が書きたかったから。

生きている中で、論理で片を付けられることがたくさんある。
でも、それだけじゃ割り切れないこともけっこう多い。

"なんか、好き"
"ビビッときた!"

あいまいな感情は、説明しようとしても上手く伝えられない。
だけど、しょうがない。
本当に大切な物って、そんなものだと思うから。

同じように感じてる人がいるのなら、それは喜ばしい。
だけど、そういう人って周りにあまりいない気がする。


”どこの誰だか知らないけど、同じこと思ってる人がいるんだ”

1か月後、あるいは1年後、はたまたもっと先の未来。
そんな風に、ほっとする言葉に出会えるかもしれない。

誰かも気持ちを代弁する言葉。
大切なんだと思う。

ふと思い出したとき、きっと大きな意味を持つと思うから。



世の中は、色んな言葉であふれている。

今までどれくらいの数ふれてきたか、見当もつかない。
組み合わせも、作法もさまざまだから、覚えていられない。


そんな中、ある瞬間に思い出すものもある。

嫌いな人ができると、ふとよみがえってくる言葉がある。

自分の気持ちをくみとってくれたみたいで、ほっこりする言葉がある。

弱ってしまったときに、ふと頭の中で自動再生するメロディと歌詞がある。

いつも意識してるわけじゃない存在。
ちょこん、と頭の片隅に居座ってるだけ。

それが思い出したようにどでかくなって、かけがえのないものになる。

まるで空気みたいだ。

ふだんは気にしてない。
だけど、なきゃ困る。
ふとした瞬間に、その存在感に気づくのだ。


大切なシーンで思い出す、”空気みたいな言葉”。

人生のうちで、何回出会えるかな。



大人のフリして あきらめちゃ
奇跡の謎など 解けないよ
(ロマンティックあげるよ)

前回投稿したnoteで紹介した”ロマンティックあげるよ”の、心に引っ掛かった歌詞。

いつかまた、思い出すときがくるかもしれない。


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