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夢は、探し続けて、行動してみて、「彫刻」のように形作られるもの(馬渕俊介さんの東京大学入学式 祝辞を聞いて)

2023年度、東京大学入学式の祝辞。

既に評判が広まっている、東大卒業生の馬渕俊介さんのスピーチが、本日アップロードされた。

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スピーチの名手とはいえない淡々とした語り口だが、馬渕さんの経験が物語る言葉の重みは、聴く人たちの心を掴んだだろう。

例えば「夢」について、馬渕さんは次のように語っている。

夢は、探し続けて行動し続ける人にしか見つけることはできないということです。夢が見つけられないというのは、ほとんどすべての人が抱え続ける悩みですが、夢は、待っていれば突然降ってくるものではありません。探し続けて、行動してみて、その中で少しづつ「彫刻」のように形作っていくものだと思います。周りに流されず、自分の興味のままに、探し続けてください。

令和5年度東京大学学部入学式 祝辞(グローバルファンド 保健システム及びパンデミック対策部長 馬渕 俊介 様)より引用、太字は私)

若くして夢を叶えたアスリートの姿を見ていると、夢とは「願い続ければ叶うもの」と錯覚しがちだ。

もちろん早くから夢を叶えられる人もいると思うけれど、願うだけでなく探すことの大切さを馬渕さんは語っている

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そしてもう一つ、僕の心を打ったのは、馬渕さんが語った数値である。「人生のリスク」について話したとき、馬渕さんは人生の短さについて言及した。

Dropboxというウェブサービスの創業者が、MITの卒業式のスピーチで、こんなことを言っていました。人生は日にちに換算すると、3万日しかないと。私はすでに、1万7千日を使っています。皆さんは、大体すでに7千日近く使っています。そして次の1万日は、もの凄く速く過ぎていきます。

令和5年度東京大学学部入学式 祝辞(グローバルファンド 保健システム及びパンデミック対策部長 馬渕 俊介 様)より引用、太字は私)

人生の日にち換算で思い出すのは、僕が27歳のとき。「生まれてから1万日経った」ことを知って、感慨深かったのを今でも憶えている。

僕にとって生まれから1万日は、2012年1月9日のことだった。

東日本大震災を経て、これからの人生を考えたとき、会社を辞めようと思い始めたタイミングだった。(結果的に新卒で入った会社を2012年7月で辞め、起業準備を経て、結局起業はせずに大手教育会社に転職することになった)

結果的に、当時は起業することはできなかったが、「辞めたら後悔するよ」と言われる中で、リスクをとった選択だったと思う。当時にタイムスリップできたとして、おそらく同じ選択肢をとるだろう。

改めて、いま僕は生まれてから何日経ったのだろう。どうやら14,119日経っているらしい。何やら中途半端な気がするが、あの意思決定をしたときから4,000日経っているというわけだ。僕は、いまも健全にリスクをとっているだろうか。社会の課題を解決するために行動しているだろうか。

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大学生に贈る祝辞で有名なのは、故スティーブ・ジョブズさんのスタンフォード大学でのスピーチだ。何度繰り返し聴いたか、もはや憶えていない。

彼がスピーチの最後に残した、「Stay hungry, stay foolish.」という言葉は、いまも僕が生きる支えになっている。

現状維持で満足していないだろうか。

苦しく険しい旅路かもしれないけれど、これからも精一杯楽しんで歩んでいきたい。

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