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「ピクニック」というメタファー

雑誌「プレジデント」にスマイルズ代表の遠山正道さんのインタビューが掲載されていた。

遠山さんは三菱商事在籍時の2000年に「Soup Stock Tokyo」を設立、2008年にMBOしスマイルズは遠山さん100%出資の企業となった。ネクタイ事業や斬新なリサイクルショップなどの運営も行なっている。2023年に社長交代、現在は東京都北軽井沢の二拠点で暮らし、YouTubeチャンネル「新種の老人」を運営している。

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今号の「プレジデント」の特集は、「なぜ、あなたは悩むのか?気にしない練習」。遠山さんは本誌の中で、他人の評価を気にしないで幸せを掴んでいる大切なマイルールというコンテンツにインタビュイーのひとりとして取り上げられている。(他にキャスターの小倉智昭さん、俳優の川上麻衣子さん)

そこで「私はこれからの時代を『ピクニック紀』と呼ぶことにしました」と語っている。

ピクニックとは勿論メタファーなのですが、ピクニックは広い野原に自分一人と、あとはわずかな仲間がいるだけ。企業のようにミッションもビジョンも目的もゴールもない。スポーツのように勝敗もない。そういう世の中になっていくと思っています。

(雑誌「プレジデント(2024年2月9日発売号)」プレジデント社、P26〜27より引用)

高度成長期から今に至るまで続いている経済至上主義。会社の中で仕事をこなしていく日々はある意味で楽なもの、だけど一方で自分の好奇心に蓋をしてはいないだろうか。

ピクニックも厳密にいえば「目的」はあるかもしれないけれど、「あれを達成しよう!」といった参加者間で共有できるような目的・目標はないだろう。ただただ居心地の良い空間で、気の合う仲間たちと過ごすだけだ。

そんな素敵な営みだが、遠山さんは「ピクニックは過酷でもある。誰かが声をかけてくれないと参加できないし、自分が企画しても誰も来ない。きっとお金を積んでも解決しないものだ」と話している。

それを聞いてギクリとした。
僕はあまり「お呼ばれ」しない人間だからだ。

……それはさておき。遠山さんがピクニック紀のアイデアを思いついたタイミングは定かではないものの、60歳の還暦を迎えたタイミングで「新種の老人」を名乗り始めたそう。残りの人生において豊かな老人ライフを過ごしたいというゆるっとした意気込みも記事では綴られている。

2024年で僕もいよいよ40歳を迎える。

20年近く仕事をしてきたが、いよいよ第1期が終わりに近付いてきたような感覚も、必然、感じていたところだった。

まだまだ成し遂げていないことが山ほどある。だけど遠山さんが大事に温めてきた経済至上主義以外の事柄についても、じっくり考えるようにしたい。ピクニック紀を生きるひとりの人間として、歓迎されるようなスキル&マインドセットを磨いておくことにしよう。

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遠山さんの新著はこちら。

記事では、「現在執筆している書籍がある」という話もしていて、近いうちに言語化された遠山さんの考えを伺えるのが非常に楽しみだ。

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