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こういう試合が観たかった。(日本対スペイン)

FIFAランキング7位のサッカー強国・スペインに、日本が勝った。

勝ち負け云々ではなく、ハードワークを厭わなかった選手たち(試合に出場しなかった選手やスタッフも含めて)に拍手を贈りたい。

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4日前、こんなnoteを書いた。

いちおう冷静なトーンで書いたつもりだったが、読み返してみると、ちょっとした憤りのような情緒が零れている。

だけど、「観客である僕たち一人ひとりが、日本代表に何を望むのか」という視点は、あのタイミングでは問い・問われなければならなかったはずだ。ナショナルチームに託す思いは、クラブチームのそれとは全く違っていて。その問いこそが、サッカー日本代表の「戦い方」も定義づけていくのだ。「俺たちは、どうサッカーに向き合うべきか」と。

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サッカーとは不思議なもので、選手が突出して上手くても勝てるとは限らない。超有名なサッカー選手を、破格の年俸で呼び寄せたとしても、チームが全く機能しないケースもよく見られる。

シンプルに考えれば、それは当たり前の話だ。

クリスティアーノ・ロナウドやメッシでさえ、90分間でボールに触れているのは60秒ほどだという。ボールに触れていない時間の方が圧倒的に長く、周りとの連携によってパフォーマンスは大きく左右されるのだ。

2点目をアシストした三笘薫も、得点を決めた田中碧も、どれくらいボールを触っていただろうか。日本のボール保有率は17%だったそうで、どの選手も数少ないチャンスを活かすしかなかった。

あのVARの結果は、日本にとっては朗報で、スペインやドイツにとっては悲報だ。特にマイナスを被った国では、これからしばらく議論が続くだろう。

僕は専門家でないので、あれがゴールラインを割ったかどうかは分からない。

だけど、間違いなくあの位置まで三笘薫は走っていた。

ほんの少しスピードを緩めていたり、走り出したタイミングが遅ければ、あのシーンは生まれなかった。「タッチ」の差で、日本が決勝トーナメントに進出できるかどうかが分かれたのである。

こういうことかもしれないな、と思った。

初めてワールドカップに出場したときに比べれば、日本人サッカー選手のレベルは上がった。欧州リーグに挑戦する人も増え、日本代表のほとんどの選手の所属は、海外クラブになっている。戦略・戦術に長けたディレクターのもとで鍛錬を積んだ選手たちが、その経験をナショナルチームに持ち込んでいる。

変わるものと、変わらないものがある。

海外でのサッカー経験は、「いま」のフットボールの潮流を踏まえた戦略・戦術としてチームを日々アップデートしているだろう。少し前に流行したポゼッションサッカーも古びつつあると見做されている。

そんな中で、サッカー日本代表が「変わらない」ものは何だろうか。その一端が、この試合で十分に発揮されていたように僕は感じた。

次は、12/5(月)24:00〜、クロアチア戦だ。

また日本のハードワークに期待したい。それまで僕も、頑張らなきゃ。

#ワールドカップ
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#スペイン
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#田中碧
#VAR

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