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スリープテックは、「全ての人」の睡眠の質向上に寄与できるか

睡眠不足は、人間を壊しますよね。。

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iPhoneの普及により、睡眠状況を管理するサービスは増えている印象だったが、関連市場が3兆円というのは驚きだった。

海外の研究により、良質な睡眠が人々の生活に良い影響を及ぼすことが証明されている。仕事におけるパフォーマンス向上に加え、認知症や生活習慣病の抑止に繋がる。

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こういった点に注目して、日本経済新聞で紹介されている日清食品グループなど、様々な企業で「戦略的な」福利厚生制度が立案されている。

オリジナルウェディングに定評がある株式会社CRAZYでは「しっかり寝ると報酬がもらえる」というユニークな制度が話題を呼んだ。

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かつて日本では「24時間戦えますか?」という広告に象徴される通り、とにかく「頑張る」ことが正義とされた。

大学受験に挑む高校生は「四当五落」という強迫観念のもと、睡眠時間を削りながらひたすら勉学に励んでいた。そこに生産性という概念はない。「これだけしか寝ていない」ということが美化されていた。

その時代からすれば「スリープテック(睡眠テック)」という考え方が浸透するなんて、思いもしなかったことだろう。

コロナ禍で心身ともに健康リスクが顕在化している中で個人の睡眠負債は、個人だけでなくチームや会社全体の業績にも影響が出てしまう。そういった意味で、睡眠に関する需要は個人 / 法人ともに高まっていくのは間違いない。

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話は変わるが、僕は10月に子どもが生まれた。

2歳児の息子と、新生児を共に育児するのは想像よりもずっと大変だ。とりわけ夜間授乳(or ミルク)が必要なため、その都度睡眠は断続される。「早寝早起きで質の高い睡眠を!」というのは現実的に不可能に近い。

だが振り返ってみると、こういった「普通ではない」状況の人たちは一定数いるわけで。彼らに対して睡眠改善が促せるソリューションを提供できれば意義深いのではないかと思っている。

昨今エッセンシャルワーカーが注目されている。例えば看護士の場合、昼夜でシフトが組まれて勤務する人がほとんどだろう。当然のことながら生活リズムは一定にならず、対応に苦労されていることも多いのではないか。

睡眠不足は、人為的なミスを誘発する。

ミスが許されない仕事の場合、従来のように「人任せ」の健康管理は限界がある。ミスをゼロにすることはできないけれど、テクノロジーの力を使えばミスは必ず減らすことができる。

そういった観点で、スリープテックの市場を盛り上げていってほしい。


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