いかに文字数を減らせるか(NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」:お笑い養成所講師・本多正識さんの回を観て)

2021年4月13日放送のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、お笑い養成所講師・本多正識さんの特集だった。

本多さんが生徒に話した言葉は、ビジネスパーソンに転用できることも多い。

ボケがあってそれの上にツッコむ。ボケがあってそれの上にツッコむんやな。今みんなそうやねんけど、この辺のボケやねんけどツッコミがこの辺からくるねん。そんな大きなツッコミいらんやんっていうのがほとんどや。漫才って、普通の話の延長線上やからな。
こういうのを考えるときって、その人は何歳で、どんな人で、どんな服を着てて、身長何センチで、体重はどれくらい、この人結婚して何年目?ご主人の身長は?何も考えてないやんか。それを全部考えなあかん。実際にやるときに、それを出せるかどうかは別問題として。考えうることはすべて考えて。いろんな要素を考えていくとボケが作りやすいねん。
(ボケまでの説明が)長いな〜。20秒ってね、2分のネタでいったら6分の1や。20秒使った分の相殺できるだけの大きな笑いがくるんやったらかまへんけど、そうじゃないんだったらもったいない。(中略)ちっちゃいボケ、小ボケでもね、重ねると笑いの量って増えるから。全体量として。
ボケを1つでも多く入れるためにはどうしたらいいか。漫才というのは、いかに字数を削り込めるかや。15文字で言っている言葉を、どう言いかえたら12文字で言えんねんっていうのが漫才やねん。ほんなら笑いが早く返ってくる。そのための1文字を削る作業が大変やねん。

小手先のテクニックでランディングページを拵えたり、PR文を作ったり。もちろん何もないよりはマシだけど、「変化が速い」という時代性を言い訳にして、僕は言葉やデザインの精度をなかなか高めていけなかった気がする。

相手に伝わるために、一言一句に想いを乗せているか。

このnoteもそうだ。

いたずらに文字数を多くしたり、難解な言葉を使ったりして、それだけで満足していないだろうか。

日々の積み重ねは地味だけど、丁寧さや繊細さを意識して仕事に臨んでいく。心に留めておきたい言葉だった。

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ほりそう / 堀 聡太
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