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『関係人口の社会学』を読む ⑤

これまで、4回にわたりNoteにマトメながら読んできました。
今回 ⑤は、終章 目指すべきものは何か 
補論 新型コロナウィルスと関係人口を読みます。

『関係人口の社会学』田中輝美 著
大阪大学出版会 (2021.04.25)

終章 目指すものは何か

① 関係人口は、地域住民と社会関係資本を構築する過程で地域再生主体として形成される。
② その過程で、新たな地域住民が地域再生主体として形成され、両者の協働と云う相互作用によって創発的な地域の課題解決が可能になる。
③ 地域再生主体が多層的に形成され、地域課題が解決され続けると云う連続的な過程が生まれる。
p.308

地域住民の数が減り、質的にも「心の過疎」が報告される。
地域外の人達の力を積極的に借り、協働していくことが、人口減少社会における地域再生の1つの方向性である。
p.313

補論 新型コロナウィルスと関係人口

人口移動が自粛される
通販の買い控え

プラスに捉える視点
① 近隣の関係人口が着目する
② バーチャルな移動の可視化
③ ブームが落ち着く
pp.315〜319.

今後に向けた視点
関わり方のバリエーションが増える
▶ オンライン関係人口
p.320

【ポイント】
▶ 関係人口は、量を目指すのではなく「どのような人と、どのような関係性を結ぶことで、どのような地域課題が解決するか」と云う質的な変化に力点を置くべき。
▶ 関係人口を借りなくても解決出来る課題もあると気付くこともあるかも知れない。むやみやたらに関係人口に頼らない。関係人口は「手段であって」決して「目的ではない」のです。
p.320

【Note/マガジン】
『関係人口の社会学』①〜⑤

2021.07.29

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