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『商店街の復権』を読む

タイトルが『商店街の復興』ではなく
『商店街の復権』そのためには!?


【はじめに】

商店街は過去の遺物ではなく、新たな動きが見え始めている。
若い世代がカフェやコアワーキングスペースなど、コミュニティの拠点として商店街に関心を向け、クルマで買い物に行くのが難しい高齢世代が商店街に足を向ける動きも出てきた。

カバー袖の文章より。

『商店街の復権』広井良典 編
ちくま新書 (2024.02.10.)

【時代の流れをみる】

私が生まれたのは、1950年(昭和25年)。
街は、かつて物流の中心地として、商業的にも栄えていた。

イラストは、イメージです。

一般的に「中心商店街」の衰退は、モータリゼーションの発達により、人々の暮らしが車社会になり、郊外に店舗が移った事が要因と言われています。

その他の要因は、その街々で それぞれ違うと思います。
大きな要因としては、車社会が上げられるでしょう。

【町屋(まちや)の移り変わり】

もともと町屋(まちや)と云うのは職住一体(路面の前は店舗、奥が住まい)の建物が並んでいる"まち"を云うらしい。

商店街は、人々の暮らし(賄い)を満たすために自然発生的に出来たものと云う事になります。

味噌や醤油を切らした時には、ご近所の商店の木戸を叩いて買わせてもらう。

このようなご近所付き合いのある商いが生活様式の変化で変わってきた。

商店の人達も、商いと暮らしを分けて考え、郊外に住居を構えるようになった。
(職住分離)

【新しい兆候】

職住分離で郊外に住居を構えた店主も、高齢化で車で出掛けるのも億劫になってきた。
また、若い世代がカフェやコアワーキングスペースなど、コミュニティの拠点として商店街に関心を向けるようになった。

【目次より】

第1章 商店街の復権 (広井良典)
第2章 成長局面からみた商店街の再生ステップ (遠藤浩規)
第3章 エリアリノベーションと商店街の可能性 (千葉敬介)  
第4章 コミュニティ的空間としての商店街 (今井隆太)
第5章 商店街復権への取り組み (神﨑浩子/前田志津枝)
第6章 中心市街地再生と交通まちづくり政策 (宇都宮浄人)
第7章 シャッター通りと耕作放棄地 (加藤猛)
第8章 各地の事例からの示唆と展望 (小池哲司)
pp.17〜373.
各章の最後のページには【本章のポイント】と【参考文献】が記載されています。

【ブックレビュー】

過度の道路・クルマ依存から脱却した成熟社会における都市・地域の社会デザインと、その実現に向けたステップを提案する内容となっています。

【私的考察】商店街について

商店街についての考察は、次のNoteをご覧下さい。
(2023年9月10日)

2024.05.13.