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「地方都市のこれから」を考える

はじめに
地方都市の経済衰退を考えるに、概念的ではなく、これからどう云う視点が必要か?考えてみることに。

『発展する地域・衰退する地域』
ジェイン•ジェイコブズ 著中村達也 訳
ちくま学芸文庫 (2012.11.10.)

『発展する地域・衰退する地域』を読む

著者 ジェイン•ジェイコブズが、その著書で一貫して投げかるテーマは
「“まちづくり”の主権はどこにあるのか」ということ。
“まちづくり”で「“まち”は誰がつくり、誰のためにあるのか?」と云うことだと思います。

参考【Webちくま/山崎亮】

第1章 愚か者の楽園

現代は、発展計画の思惑が失敗を繰り返す混迷の時代である。p.14
第1章 pp.11〜49.

第2章 現実に立ち戻って

基本的な仮定に誤りがあった場合の対応について。
第2章 pp.50〜74.

第3章 都市地域

都市地域と後背地
第3章 pp.75〜95.

第4章 供給地域

都市の力は、後背地と相伴って発展し、均衡を保っている。
市場・仕事・技術・工場・資本のこれらが網目から離れて、てんてんバラバラの方向に別れてゆくと、発育不全の奇怪な経済を形成する。
第4章 pp.96〜115.

第5章 労働者に見捨てられる地域

仕事に就く機会に恵まれない
貧困と仕事不足
地域経済を転換させる5つの力
市場 仕事 技術 工場 資本
第5章 pp.116〜126.

第6章 技術と住民排除

基本的必要な原則
健康 教育 栄養 住宅 出生率 
第6章 pp.127〜147.

第7章 都市の遠方からの工場

経済活動と経済発展に与える効果のある工場
誘致された工場の課題
第7章 pp.148〜166.

第8章 都市のない地域に向けられた資本

新しく取り入れた財やサービスが上手くその地域に馴染んだ場合、その副産物として、資本を生み出す。
第8章 pp.167〜194.

第9章 取り残された地域

経済活動が発展しているところでは、どこでも その過程が都市を生み出す。
第9章 pp.195〜212.

第10章 なぜ後進都市は互いを必要とし合うのか

発展中の諸都市間の交易は流動的であり、諸都市が互いに新たな輸出品を創造し、次いで その多くを置換えするにつれ、交易の内容が絶えず変わると云うことである。p.228より
第10章 pp.213〜244.

第11章 都市への間違ったフィードバック

全史時代:物々交換
通貨の発明:鋳造通貨
第11章 pp.245〜283.

第12章 衰退の取引

成功した帝国主義は富を獲得する
第12章 pp.284〜317.

第13章 苦境

地域間の不平等
第13章 pp.318〜342.

第14章 漂流

経験的、実践的な仕方で成り行きに任せて行動するほうが上手くいく。
成功につながる経済発展は、その本性から言って、目的志向型よりは修正自在型に成らざるを得ない。p343より
第14章 pp.343〜361.

【シェア】本の紹介
『発展する地域 衰退する地域』

【関連】『縮小都市の挑戦』を読む

『縮小都市の挑戦』矢作弘 著
岩波新書 (2014) 

競争は、ややもすると、相手を利用するために情報を独り占めしたり、汚い手段を使って落とし入れたりする事がある。

協働•連携は、協働者が互いの弱点を補完し、情報や技術を持ち寄って切磋琢磨する事により、レベルアップした創造的な成果を得る事が出来る。
『縮小都市の挑戦』矢作弘 著岩波新書 (2014) pp.206〜208.より

【関連】『地域衰退』を読む

『地域衰退』宮崎雅人 著
岩波新書 (2021.01.20)

2023.06.28.
『発展する地域・衰退する地域』第9章まで
2023.06.29.
『発展する地域・衰退する地域』第14章まで

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