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無職になったら瞑想行こう。ヴィパッサナー瞑想体験記 前編

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〇はじめに


というわけで、巷で噂のヴィパッサナー瞑想体験記を書きました!
一言でこのコースを表現すると「精神浄化の修行」という感じでした。
瞑想を通して、一日10時間、計100時間。自分と向き合い続ける。
コース中は、肉体的にも精神的にも辛かったものの、多くの気づきを持ち帰ることができた、実り多い10日間でした。

一番大きい学びは以下の四つ。「全ては無常」・「因果応報」・「平静な心の大切さ」、そして「体験からしか、人は物事を本当に理解することはできない」ということが深く腑に落ちました。詳細は最後と、体験記の中でもちらほら触れていきますね。

この手の活動への参加は、変な宗教団体に勧誘されるのではないかとよく懸念されますが、大丈夫でした。講話の中で、輪廻転生などの思想に関する話は若干あるものの、思想の強要や脅しは無し。安心して過ごすことができるはずです。また、活動や施設は、純粋に参加者の自由意思による寄付・奉仕のみで支えられており、変なものやコースを購入させられるということもありませんでした。 笑

この体験記をお楽しみいただき、何かインスピレーションを得ていただければ幸いです。
※コース中はメモなどが一切とれなかったため、うろ覚えの記憶でお送りいたします!

〇0日目:俗世との別れ・結ばれる約束


 2月5日。ついにこの日がやってきた。開催まではとても不安な日々を過ごしていたが、当日の心は不思議と凪いでいた。現実を受け入れ、淡々と会場に向かう。うっかり捜索願を出されないように、このタイミングで実家に連絡。もう引き返せない。ごめん。(実質事後報告)

コースの開始は夕方ごろ。それまでは移動とお昼。
千葉駅で食べたつけ麺がとってもおいしかった!!!もうこれから10日間お肉は食べられない。最後の晩餐である。

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そこから茂原駅に移動して、バスに乗り換え。25分ほどいった先のバス停からは、歩いてコース開催地を訪れる。木々と田んぼに囲まれた千葉の奥地で、とても開放的。空気も景色も素晴らしいところだった。開催地の地図はこんな感じ。

地図

男性用ゾーンと女性用ゾーンで分かれており、トイレや宿舎、食堂、瞑想場所はすべて独立した建物。基本的に移動はサンダルのため、着脱しやすいcrocsのようなものが本当に役に立った。

食堂兼受付で、携帯電話や本、筆記用具、ここでの生活に不要な俗世の全てを差し出した。ここでこれから10日間の生活が始まるのだ。やっと凪いでいた感情が緊張で昂ぶり出す。さようなら日常。こんにちは修行。

その後、開始までは他の参加者と顔合わせの時間がとれた。参加者は男女計60名ほど。年代は20代から50代くらいまで様々に見える。そこで話を聞くところによると、コース中、体を痛めるなどして脱落する人もいるらしい。最後まで続けられるか不安が高まってきた。

そんな中で、同年代くらいの女性に話しかけたら、なんとお互い退職したての無職と判明。「もしもお互い最後まで残っていたら、連絡先を交換しよう」という、死亡フラグの臭いしかしない約束をした。

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「俺・・・この瞑想が終わったら、連絡先交換するんだ。」

これから、コース開催中は、いくつかのルールを順守することをになる。ルールの中には”聖なる沈黙”というものがあって、これにより、コース開催中は他の参加者と一切のコミュニケーションが取れなくなる。(アイコンタクトやジェスチャーを含む)

そしてついに時間に・・・・

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開幕後は瞑想のため、ホールへ移動した。先ほどまで談笑していた人々が、淡々と無言で歩きだす・・・新感覚。ホールの中は薄暗く、人数分の座布団が並べられている。自分の割り当てられた席につき、ガイド音声に従って瞑想を行う。

初日の瞑想内容は、ひたすら自然な鼻の呼吸を観察し続けるというもの。アーナパーナ瞑想といって、後日より深い瞑想に入るための下準備のようす。

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案の定途中で集中が途切れつつも、何とか乗り切った。0日目だからね。その後は、この瞑想に関する音声講話を聞いて、21:00解散。この講話の時間がじきに楽しみになってくること。私はまだ知らなかった。

そして、明日の早起きしんどいな~~と思いながら、宿舎のベッドで即寝した。あってよかったゲストハウス民の友・耳栓アイマスク。

何回みてもタイムスケジュールがハード。

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フルタイム瞑想者のたしなみ。朝4時起き10時間瞑想。

〇1日目:満たされし好奇心


朝4:00、根性で起床。トイレ含む水回りは外なので、外に出る。二月とはいえ、朝晩の冷え込みが非常に厳しい。

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(夜やんけ・・・寒いやんけ・・・)

30分で支度して瞑想ホールへ。早速二時間瞑想を行う。瞑想内容は、引き続き自分の自然な鼻呼吸を観察するというもの。二時間という長いスパンで瞑想したことは過去にないので、気が散りまくり。そして体が痛い。何回体勢かえても痛い。

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(それ今考える必要ある?思考の嵐)

心が折れそうになりながら耐え抜き、なんとか朝食にたどり着く。米、みそ汁、漬物などが用意されている。オリーブオイルなどの調味料は自由に使用できる。コース中は菜食生活のため、とってもヘルシー。ちなみに、私の心を支えたのは、この一品。

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ヴィパッサナー先人の知恵、醤油味噌ごま油ご飯。みんなもオリジナルご飯を作ろう!


食事は、朝昼二食と、夕方のフルーツのみのため、今のうちに栄養を取らねばとしっかりめに食す。食いしん坊万歳なので、晩御飯が無い世界がイメージできない。

そして、この日はもうとにかく瞑想。
朝ご飯と昼ご飯の間にも瞑想。計3時間。
昼ごはんとティータイムの間にも4時間。お茶の時間の後にも1時間。

ひたすら呼吸を観察する。空気が通っていく。それに集中する。止まらない大煩悩スマッシュブ〇ザーズ。いくら振り払っても止まらない。

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繰り返される同じ展開。止まらない思考に、それを止められない自分にいら立ちが湧く。静かに瞑想をさせてほしい。現実は思い通りにはいかないものということを思い知った。

そして、一日目が幕を閉じた。
私の体は空腹を感じていたが、不思議と心には「もういいかな・・・」というおなかいっぱい感と今後への不安が満ちていた。

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講話ではこの瞑想は、心の手術だと説明されていた。

手術の途中で帰る患者はいない。どこにも逃げ場はない。

人類に残された選択肢は"戦い"。

〇次回

浄化の炎、脳裏の幻影編



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