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帰りの会で公開処刑された話

先日友人とドライブしている時に、
「学生時代に戻るならいつか」という話をした。
消去法で考えた時、1番最初に消えたのが小学校時代だった。
「小学校は足が速いやつがモテる」と言うように、学年で1番足が速かった堀田の人生のモテ期は小学校だった。
それでも小学校に戻りたくないのは、5年生の時の帰りの会のトラウマが影響していると思う。
「帰りの会」というと、内容の差異はあるが、どこの小学校でもあったと思う。
堀田のクラスでは、1日過ごして感じたことを挙手制で自由に述べた後、担任が総括するという時間があった。
ある日の帰りの会、所謂優等生の女の子が例の時間に挙手し、「今日堀田くんが○○していて、悪いと思いました。」と発言した。
○○の内容はあまり覚えていないが、濡れ衣だったことははっきり覚えている。
確かアリバイもあった。
堀田はもちろんやってないと言うが、優等生はやったと言って譲らない。
押し問答に業を煮やした担任が、「それじゃあクラスの皆に決めてもらいましょう!」
なんでそうなる?担任に言われるがまま、堀田は1人で教壇に立たされた。
担任は「堀田くんが悪いか悪くないか1人ずつ発表してください!」と言い放った。
今堀田と優等生が争っていたのは「堀田が○○をしたかどうか」であり、「堀田が悪いか悪くないか」ではない。
完全な論点のすり替えである。
担任に向かってそんなことを言えるはずもなく、裁判が始まった。
そこからは地獄だった。
ほとんど話したことがない人や仲が良かったやつまで、30人全員が1人ずつ「堀田くんが悪いと思います」と発表していった。
そりゃそうだろう。堀田が○○したって前提になってるんだから。
事実、中には「○○はいけないことだから堀田くんが悪いと思います」と根拠付きで裁いてくれた人もいた。担任は何も言わない。
結果、30対0で堀田は悪者の烙印を押された。
担任は満足げに、「堀田くん、みんなに謝りなさい?」と言った。
あの時の優等生の得意そうな顔は未だに忘れられない。

以上が堀田の小学校時代のトラウマである。
この経験が後の堀田の人格形成に大きく関わったのは言うまでもない。
友達の震える声での「堀田くんが悪いと思います」は未だに思い出すとしんどい。
5年生がこのような同調圧力に負けず声を上げるなんて無理だとは思うし仕方ないが。
マジで担任は許してない。
道で会っても絶対挨拶しないからな!

                                                     おわり

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