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今だからこそ明かす、26年間の我が闘争「ハゲ・コンプレックス」

・信念だけではどうにもならなかった、抜け毛との我が闘争

こんにちは、堀井学です。

これまで私は、信念と目標を持つことの大切さを説き、お伝えしてきました。でも、信念だけではどうにもならないこともあります。国会議員生活も、10年という節目になりました。今日は思い切って、私の長年のコンプレックスを、ここで開示したいと思って、キーを叩いております。

 私のコンプレックス…それは、ズバリ言いますと、“髪の毛”です。

 意外でしたでしょうか?「えっ、今さら!?」「好きでやってると思ってた」「傷ついてたの!?」と思ったあなた、私は当然、傷つき続けてきました。そこに関しては、政治家とか、アスリートとかは関係ありません。私も、毛に関しては、普通に傷つく心を持つ、繊細な一ハゲ…もとい、一個人です。

 1996年3月から2022年3月の今まで、私は、足掛け26年のスキンヘッド歴があります。その歴史が始まったのは、24歳の時からでした。薄毛が気になり始め、24歳で思い切ってスキンヘッドになりました。

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 髪がまだある頃の晩年は、地肌の脂を落とすシャンプーから、効果があると教えてもらった粉のシャンプー、頭にビニールをかけ5分間蒸すなど、必死に抜け毛と闘っていました。

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効くと聞いた育毛剤は、国内産から、「これは凄いよ!」と騙されて買った中国産まで、その数50種類は試したと思います。シャンプーも、育毛剤も、良いと勧められた物、評判が良いものは、全て挑戦しましたが、日々の奮闘虚しく、地肌から抜け、私のもとを去っていきました(泣)。

 昔に流行りましたカロヤンの“髪は長――い友達”のCMを見ると、いつも残念な、寂しい気持ちになっていたのを思い出します。そう、私は人生の友に去られたのです。

 スキンヘッドの初めの頃は、頭がカミソリで失敗して血だらけになり、絆創膏だらけで、それはもう大変でした。慣れるまでは、1年は大変だった記憶がありますが、今では、髭から頭まで、三分で完璧に仕上がります。


・スキンヘッドにしたことで受けた、事情聴取の数々

26年スキンヘッドで生活していて、辛いことがたくさんありました。スキンヘッドにした最初の頃は、会う人会う人に、こんなように事情聴取を受ける毎日でした。

スキンヘッドはダメだ。髪を伸ばせ。
チンピラみたいだ。
カツラでも試したら。
目立ちたいの?
見た目が恐いよ!

 スキンヘッドをダメ出しされ、挙句の果てに、「どうして、スキンヘッドにしたの?」と、理由まで聞かれる。また、お父さんは?とか、お祖父さんは??と、血統の個人情報まで、頓着なくズケズケと問いただされる。

 まあ、面倒臭いったらありゃしない。次第に聞かれるのが面倒臭くなり、当初は帽子をかぶっておりました。しまいには、スキンヘッドで入店や入室を断られたことも、しばしばありました。

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 そんな経験から、帽子で隠すようになり、建物やレストランの中、食堂で帽子をかぶっていると、今度は、「道徳心がない」、「行儀が悪い」、「室内では帽子を取って下さい」と注意される始末で、「嗚呼、普通に髪があったらなー」といつも思っていました。

 スキンヘッドがらみの批判は、2〜3年は続きました。今なら、立派な“ハゲ・ハラスメント”です。


・スキンヘッドが世の中で遭遇する迫害と不遇

信念を持って続けて行くと、生活の中で、接する回数が多い人達も、何も言わなくなります。ですが、世の中は、いざ外へ飛び出せば、初めて会う人、知らない人だらけですから、心身的ストレスは、この後も、私の心や、自尊心を容易に切り刻んできます。

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実例をあげますと、

・乗り物に乗っている場合、周りは混雑していても、自分の隣の席は必ず空席になることが多い。
・地下鉄やJRを待つ際、私が先頭で並ぶ列は、他の列より短い。私が列の後ろに並ぶと、隣の列に移動する人もいる。
・街を歩いていても、女性からの視線を感じない。

…はっきり言います、モテない。異性として認められていない。何か違う星から来たような生き物扱い。“生理的に受け付けられない”無理なゾーンに入っています。

 まだ続けます。

・組織、チーム、集団でいる際、いないとすぐバレる。名前と頭が一致している。指名手配されたら、すぐバレますので、悪いことは絶対できません(笑)。
・「あの、あたまの後ろ」とか、目印にされる。
・直射日光に弱い。日焼けすると、頭の皮が剥ける。
・冬は、寒い。とにかく寒い。
・頭をぶつけると、出血しやすい。
・街を歩くと避けられる。逆に、真っ直ぐ歩けるという利点にもなりますね。
・子供達が幼稚園で書く父の絵で、周りが似てる似てるとはしゃげばはしゃぐほど、肌色一本の力作を喜ぶ、妻、祖父母の言葉に、そのことを当たり前だと思ってしまう自分がいる。
・お盆でお寺にいると、見知らぬ人から「次、こちらでお願いします」と、お経を頼まれ、肩を叩かれる。


・なぜ今? 26年間のコンプレックスを開示した理由

 一時は、本気で仏門の扉を開こうかと考えたこともあります。タイのオレンジの袈裟が、私にも似合うんじゃないかと、値段を調べるため、ググったこともありました。

 選手時代、私はヒゲを生やしていましたが、その理由も、スキンヘッドにしたためです。

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 当たり前に髪が生えている方なら、ヘアスタイルで気分転換をはかることができます。私は、それが叶わなかったので、ヒゲを生やしていたわけです。

 今日、自分の長年のコンプレックスを開示しているのは、50歳を迎え、国会議員も10年目になり、今年が私の人生において、また新しい幕開けとなる年に感じているからです。

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 強い信念と高い目標を抱き、ここまで生きてまいりました。そんな私にも、どうしても払拭できなかった心の傷であり、自分の弱い部分。ずっと気にしながらも、周りも触れずに来た私のコンプレックスを開衿し、心機一転、邁進していこうと思っています。


堀井学 拝

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