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【杉並区長選挙2022】このままでよいのか 杉並区の将来が心配だ

杉並区長が4選に向けて立候補表明を行った翌日、直面する諸課題について、区長の見解をただしています(本会議・代表質問)。

先日発行の杉並区議会だより最新号(年5回発行)にその一部が紹介されました。目前の選挙だけを乗り切ろうとした経営判断は非常に危険で、これに強く警鐘を鳴らしているものです。

先行きは予断を許しません。杉並区長選挙(6月)を前に、改めて冷静に考えてみてほしいのです。

なお、この議論は2月時点のもので、その後、日本を取り巻く経済・金融事情などは現在さらに悪化しています。

杉並区議会だより最新号から

【堀部やすし】 全世界でインフレが加速している。異次元の金融緩和を長期化させた日本の対応は容易でない。今後の区政も物価上昇・金利上昇・スタグフレーションに耐えられるか問題となる。


[田中良杉並区長] 現時点で影響は限定的と考えているが、今後の日銀の金融政策を注視していく必要がある。


【堀部やすし】 区の施設再編整備計画は、物価上昇リスク・金利上昇リスクなど全く想定に入っていない。計画をこのまま進めて本当に大丈夫といえるのか。


[田中良杉並区長] 中長期的に見込むことは極めて困難。第2期計画に基づく再編整備の取組を着実に進める。


【堀部やすし】 区は施設再編で区立施設の延べ床面積をむしろ増加させているではないか。規模を次々に拡大し、そのツケを区民負担の増大によって解消することが適切といえるのか。


[田中良杉並区長] 次世代に大きな負担を押しつけることのないよう区民ニーズへの対応を図りながら段階的に施設規模の適正化を図る。


【堀部やすし】 区長は6月改選(区長選)を控えながら、新規の建設投資事業を数多く予算計上している。特に浜田山駅南口(地下連絡通路)整備事業について財源確保の見通しは立っているのか。


[田中良杉並区長] 区の単費とする予定である。


【堀部やすし】 同整備事業の受益者である京王電鉄の負担がゼロであることは疑問だ。
 建設投資は後年度長く財政的影響があるため、区長選の結果で方針転換も考えられる。このようなものは選挙後に予算計上すべきではないのか。


[田中良杉並区長] 京王電鉄としては駅のバリアフリー対応は完了済との認識で負担しない。そのことも選挙の争点になり得ると考えている。


【堀部やすし】 発注工事や調達物品の見積において物価上昇はどのように見込まれているか。円の購買力は落ち、実質実効為替レートは50年前の水準にまで低下している。それは区長が初当選した年を100とすると68・07である(国際決済銀行1月20日発表)。
 企業物価は前年同月比8%超の上昇、特に輸入物価は40%超も上昇している。これは当初予算計上に反映されていないはずだ。


[田中良杉並区長] 工事全体の平均では前年度比約2%の上昇で積算している。


【堀部やすし】 区民の二拠点居住、ふるさと納税、海外投資などの拡大は「足による投票」の一種といえる。コロナ禍を契機に選択肢も広がり、拡大の可能性がある(空洞化)。区長に危機意識が感じられないが、どのように考えているのか。


[田中良杉並区長] 区民の定住意向などは高いことから(区民意向調査)、区の基本構想が目指す将来のまちの姿を実現する取組を着実に進めていくことが一番大事である。


【堀部やすし】 当該基本構想の認知度は低く「まったく聞いたことがない」と答えた区民が約8割であった(区民意向調査)。区長が就任した12年前と比べて認知度は15%も低下しているが、区民に共有されているといえるか。


[田中良杉並区長] 新基本構想を精力的に周知しており、今後も努力していく。


【堀部やすし】 児童館を廃止するのなら、学校内でも自宅でもないサードプレイスの確保が課題。対応策を示していかなければならない。


[田中良杉並区長] 区内には様々な資源があり居場所の充実を図っていく。


【堀部やすし】 判決で子どもの権利条約を直接適用し、児童の最善の利益(子どもの最善の利益)に言及した裁判例が出ている。大人の都合優先には厳しい目が注がれるようになった。区の保健福祉計画などにも趣旨を反映し対応していくことが不可欠である。


[田中良杉並区長] 子どもの育ちを支え、命と権利を守ることは重要であり、今後の計画改定に取り組む。


【堀部やすし】 区立校でオンライン授業などの実施状況に差が出ている。コロナ禍を踏まえ対応が必要だ。


[白石高士杉並区教育長] オンライン等を積極的に活用し、教育活動を継続することができるよう学校を支援する。


反故にされた公約「経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進」


2010年/平成22年、東京都議会議長(都議会民主党団長)の職を9ヵ月で投げ出し、杉並区長選挙2010への立候補を表明した田中良区長は「経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進」を公約に掲げていました。

しかし、田中良区長は、当選早々この公約を放棄し反故にしました。それはまさに「豹変」だったのです。

再び同じ轍を踏むことにならないのか、選挙を前に一度冷静に考えてほしいのです。

杉並区長選挙2022は、6月19日投票(6月20日開票)です。


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