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法螺貝談義(第35話)

「練習は本気で、本番は手を抜く」

手を抜くと言っても、この場合は負荷を抜くという意味合いです。

それによって緊張も自然と抜けていくという事です。

普段の練習は音符自体を少し長めに、身体も唇も節約してラクする事なく、そしてきちんと響いている音を維持しながら、負荷をかけて吹く練習を徹底的にやります。

言い換えれば150パーセントの練習。

そして本番は練習の時と違い、聴衆がいれば特に最初の頃は緊張します。

大多数の聴衆がいる中で1人で吹く場面もあります。

そうなりますと身体は力み、唇も硬くなり失敗する確率がぐんと上がります。

本番は、いつも練習の150が当たり前なので、少し負荷を抜いた100で行きます。

負荷が抜ける分、気持ち的にも安心しますし、それにより緊張による力みも軽くなり、こうやって本番を100パーセントで臨みます。

100で行ってるので、結局これは本番でも一切手を抜いていないわけです。

結果的に最高の響きを奏でる法螺貝に繋がります。

これとは逆で、練習で手を抜いて、本番で素晴らしい音色が吹ける、ということはあり得ません。

普段どんな練習をしているかで本番が決まります。

本番以上に普段の練習のあり方が問われます。

YouTube「立螺」


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