法螺貝談義(第40話)
法螺貝は吹く場所によって、音の響きや余韻も変わってきます。
周りの環境も法螺貝が奏でる音色の一つの構成要素になります。
場所によって、乙音がとてもよく響いたり、揺りが出しやすかったり、そして逆に吹きにくくなる場所もあります。
海のような場所で開けていて反響がない環境だとそれなりにしか響きませんし、息の消費のスピードも変わってきます。
法螺貝は山中で吹いたり、お堂で吹いたり、時には町中で吹いたりと色んな場所で吹きます。
特に山中で吹いた時に「こだま」するあの響きの余韻も音符の一つになります。
遍数と遍数の間隔を少し空けて「こだま」を聴いてもらうのも一つかと思います。
コンクリートの建物内や高架下などもなかなか響きます。
時と場合によりいろんな音の姿を見せるのも法螺貝です。
法螺貝とは貝そのものの個体だけで捉えるものではなく、環境と切り離せないものです。
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