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飲みやすさという美味しさ ~ハニーオアハカ~

朝起きてからまず淹れる1杯に、
仕事を始める前に用意する手元の1杯に、
ランチタイムのお供の1杯に、
夕方の頭の切り替えの1杯に、

どの時間どのシーンにも、いつでもどこでもしっくりと馴染む、「飲みやすさ」という個性を持った豆。
メキシコ ハニーオアハカ ウォッシュトです。

スペシャルティコーヒーの世界では様々な試みで風味を求め、華やかなフレーバーを纏うものも多くありますが、この豆はその真逆。いつもの飲みやすい美味しいコーヒー、という、それはまた生産し続けることが大変な、大事なポジションの豆です。

Mexico Honey Oaxaca washed
〈地域〉オアハカ州
〈品種〉ティピカ、ブルボン等
〈標高〉1,200~1,300m
〈精製方法〉ウォッシュト
〈テイスティングノート〉
みかん、オレンジ、プラム、チョコレート、水あめ、麦芽糖、はちみつ、紅茶

淹れたての温度では柑橘系とストーンフルーツ系の酸をきれいに感じ、すっきりとしたカカオ感と柔らかい甘味が長く続きます。
冷めてくるにつれて、酸が優しく甘さが際立ってきて、冷めきってもその印象が続きます。

小規模生産者で作られる「ウネカフェ生産者組合」が作る、伝統的な天日乾燥方法(パーチメントの天日乾燥をペタテというヤシの繊維を編んで作られる敷物の上、もしくはコンクリートパティオにておこなう)を利用したこの豆は、ぺタテで乾燥させるとはちみつのような甘味が出ると言われていることから、この名前がついたそうです。
確かにその名前の通りの甘味を感じることができ、オアハカのカラフルな街並みの様子を想像すると、もっともっと甘味が増す気がします。

そんな味を余さず出すために、当店では、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から耐圧容器内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味が持続することを目指しています。

味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(ビール樽内やビール瓶内など)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。

当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。


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