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1日のどこにでも丁度いい~Guatemala San Sebastian~

スペシャルティコーヒーがその品質とバリエーションを高めていく中、華やかな個性の豆に出会う機会が増えています。
コーヒーの華やかな個性に向き合うのも楽しいですが、時にはあまり考えずにただただしっくりくるコーヒーを飲み続けていたいときもあります。

そんな役割を担える豆も、実はとても大切な存在で、このグアテマラのウォッシュトは朝から晩までどこでも合わせることが可能な、落ち着いたきれいさを持つ豆です。

Guatemala San Sebastian Washed
〈地域〉アンティグア地区
〈品種〉ブルボン
〈標高〉1,750~2,000m
〈精製方法〉ウォッシュト
〈テイスティングノート〉
レモン、ライム、紅茶、パイン、大地感、黒糖、シンプルシュガー

アンティグア地区は周囲に大きな火山を3つも持つ肥沃な土地で、渓谷になっているため、低い湿度、強い日射、昼夜の寒暖差もあります。そのような環境で生まれる甘味の強い良質なコーヒー豆の産地として、とても有名な地域です。サンセバスティアン農園は、1700年代後半からある古い農園のひとつで、陽射しがそれほど強くない山の斜面に位置するため、クリーンで繊細な酸味や甘味を持つ豆を生産することで定評があります。
アンティグアには300年ほど前は首都がありましたが、大地震で街全体が崩壊し、グアテマラシティに遷都した歴史があります。そんないにしえの雰囲気を残している街と、周囲を取り囲む火山のコントラストが美しい場所から日本にやってきたコーヒー豆。そっと傍らに置いておける、万能な豆です。

この豆の特徴を余さず出すために、当店では、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から耐圧容器内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味が持続することを目指しています。

味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(ビール樽内やビール瓶内など)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。

当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。


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