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ラグビー欧州シックス・ネーションズ開幕〜今年は大変だ


2月4日、ラグビーの欧州6カ国対抗戦、シックス・ネーションズが開幕、第1節3試合が終了した。(放送はWOWOW) 今年はラグビーのワールドカップ・イヤー。フランスでの大会に向けて、例年以上に重要な大会である。 イングランド対スコットランド、伝統のカルカッタ・カップ。イングランドは秋シーズン終了後、ついにヘッド・コーチ(HC)のエディー・ジョーンズを解任。日本代表のFWコーチを務めたこともある、スティーブ・ボースウィックがHCに就任。新体制での初戦となった。 力の拮抗した好試合となったが、イングランドが一番欲しいのは結果。しかし、スコットランドが29−23で勝利。これでイングランドに3連勝となった。イングランドは、No.8のコートニー・ローズを負傷で欠き、キャップ数一桁の選手も散見される状態。敗戦という結果だけでなく、チームが再建途上にある印象を残した。 英Times紙で、ボースウィックHCは、<「秋にチームを眺め、チームのデータを全て集めたが、我々(イングランド)は長所がどこにもない」>と、エディ・ジョーンズの下での弱体化に言及した。大丈夫か、イングランド。 イングランドと共に、明かに再建途上にあるのがウェールズ。昨年のシックス・ネーションズは1勝4敗、しかもイタリアに敗戦。秋のシリーズは、アルゼンチンに勝利するも、NZ、オーストラリア、さらにはジョージアに敗れる。こちらも、HCが解任され、2007〜2019年に指揮を取ったウォーレン・ガトランドが復帰した。 ベテラン勢も健在、リオ・ダイアーのような若い才能も出てきたウェールズだが、優勝候補のアイルランドに力負け。アイルランドは、前半早いタイミングで、そのパワーを発揮し2トライ。後半は守勢に回った時間があったが、ブレイクダウン(タックル後の密集における争奪)における強さが際立っていた。更に、印象に残ったのは80分経過後のアタック。4トライを上げボーナス・ポイントも獲得したので、アイルランドは外に蹴出せば良いはずだが、果敢に攻めた。優勝が得失点差で決する可能性も考えてか、最後までフルパワーを出した姿勢(しかも、あわやトライまでいった)に、本大会にかける意気込みが感じられた。 アイルランドと並ぶ優勝候補、ディフェンディング・チャンピオンのフランスはイタリアと対戦した。イタリアは、やはり一段力が落ちるので、その試合はあまり見ないのだが、フランスの調子を見極めようと思い、試合をチェックした。 ワールドカップに向けて、戦略的にチームを作り上げてきたフランスの力は流石だったが、そのフランスをあわやというところまで追い込んだイタリアに感心した。点差を離されないよう、PKを着実に決めて食らいついていく。ブレイクダウンでは、フランスのプレッシャーに耐え、粘り強くボールをキープする。FBに入った、カプオッツォはスター性のあるプレイヤー。 後半一時リードする場面もあり、あわやと思わせたが、SHデュポン率いるフランスはやはり強かった。一方で、イタリアが着実に力をつけてきたことが分かった。 ということは、来週からはイタリア戦もしっかりチェックしなければならない。これは大変だ。 第2節は優勝を睨んだ大一番、 アイルランド対フランス、さらにスコットランド対ウェールズ。そして、イングランドは油断のならないイタリアと対決である


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