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税理士試験体験記(その2)〜合格のために実施したこと

(承前)

前回、「税理士試験は昭和の試験だ」と書きました。特に「簿記論」は体力勝負という感じで、問われていることを読み解き、計算に移り転記していくという作業です。「財務諸表論」に要する体力は多少軽くなりますが、それでも似たり寄ったりです。

税理士の友人に「税理士試験って前時代的、昭和の試験だよね」と言ったところ、「税理士の仕事ってそういうものだよ」と返ってきました。そうなのでしょう、IT化はされているでしょうが、税理士になるためには問われている程度の作業能力は必要で、この試験はそれを問うているのです。

したがって、早めに「スタディング」の学習フローを一巡させ、ひたすら問題にあたり、理解不足の箇所を復習することが重要です。さらに、本番ではタイムマネジメントが重要なので、時間を計測しながら繰り返し問題をこなし、解答速度を上げることが必要です。一方で、試験の合格基準は60点で、全問回答するのはまず無理なので、問題を取捨選択するスキルも重要です。

サービス問題的なものも必ず含まれています。その為にも、自分の得手不得手を把握する必要があります。問題を繰り返しこなすと、自分の得意な分野(例えば私の場合、退職給付債務関連)が見えてきますので、それは優先的に解答してしっかりと得点しておきます。

もう一つ、テクニック的なポイントです。勘定科目や語句の穴埋めなどが、選択式・記述式で問われます。これらは、必ず回答し取り漏れを防ぐべきでしょう。「スタディング」には理論暗記ツールがありますので、仕上げの段階では、通勤時に聞いていました。

問題演習の材料ですが、私は「スタディング」の演習問題の復習、中央経済社から出ている「簿記論直前予想問題集」「財務諸表論直前問題集」、ネットにアップされている過去問を何度かこなし、仕上げのタイミングでは試験同様の時間制限を設けてトライしました。

過去問の解答は、さまざまな予備校がネットに掲載しており、アップされている解説動画も参考になりました。

試験当日、東京はいくつか会場があるのですが、私の場合は平和島にある東京流通センター。だだっ広い部屋に、多くの受験生。こんなにも税理士を目指している人がいるのかという印象。若い人、私のようなシニア世代、千差万別です。ちなみに今年の総受験者数は「簿記論」が16,093人、「財務諸表論」が13,260人、合格率がそれぞれ17.4%、28.1%でした。

試験は3日間にわたるのですが、両科目は同日に配置され、午前9〜11時が「簿記論」、午後12時30分から14時30分が「財務諸表論」。私のような年齢になると、気力・体力を保ち集中力を維持することが大変。眠くなると嫌なので、昼食は抜きました。

さて受験後の手応えは、「財務諸表論」は目安の60%はクリアした印象、「簿記論」はボーダーラインという感じでした。

そして11月30日当日、結果通知が郵便で届きました。結果、「合格」!!
でないと記事にはしませんが。

折角なので、来年も引き続き受験しようかと。次は「法人税」と「消費税」に取り組み始めました。脳の活性化のためにも、シニアのリスキリングは刺激があります。ご参考になれば幸いです

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