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相撲界をドラマにしたNetflix「サンクチュアリー聖域」〜シーズン2はあるか!?

5月4日から配信されたNetflixのドラマ「サンクチュアリー聖域」がヒットしている。5月15日ー21日の日本におけるTVランキングでは2位。ラジオでは、神田伯山、ナイツらが絶賛している。

舞台は相撲界である。相撲を題材にした映像作品と言えば「シコふんじゃった」を思い出すが、あれは大学の相撲部。プロの大相撲の世界を描いたドラマは思い浮かばない。

当然であり、大相撲のドラマにするためには、相応の体をもった役者を起用しなけらばいけないが、現実的には無理である。それを可能にしたところが、まずは凄い。

主演の一ノ瀬ワタルがインタビューで語っているが、 「稽古から撮影まで、全部で2年半。最低ラインで100kgというのがあって」と、体重を増やす必要があったと語り、さらに「肉体改造も段階があった。最初は“だらしなくしてくれ”と。段々絞れてきて筋肉が浮き出てくるときとで稽古が違った」と話している。

もちろん、そうした肉体的なリアリズムだけでなく、相撲界の裏側に切り込むようなストーリー展開が、真に迫っている。

一ノ瀬ワタル演じる小瀬清は、北九州出身。父親を演じるのがきたろう、母親が余貴美子。彼女の演技は鬼気迫るものがある。

小瀬は故郷を離れ角界入り、入門する猿将部屋の親方役はピエール瀧、おかみさんが小雪。その他、親方陣には岸谷五朗、松尾スズキ。相撲協会の会長が中尾彬で、怪しげな有力タニマチに笹野高史と、豪華な助演人で、彼らの熱演・好演・怪演がドラマを盛り上げる。

加えて、同じ猿将部屋に所属するのが、染谷将太。彼は、良い味出している。上手い!

小瀬は、多くの雑音に振り回されながらも、成長していく。ドラマの幹は、王道のスポーツ感動物語である。

実際の大相撲五月場所は、横綱照ノ富士の尊敬に値する優勝、霧馬山の大関昇進、次の大関を狙う関脇勢の熱戦でフィナーレを迎えた。次の名古屋場所をより楽しむ為にも、「サンクチュアリー聖域」で相撲界をさらに知るのも面白いのではないだろうか。

Netflixなので、世界配信されている。大相撲観戦に来る外国人観光客も多くいるが、このドラマを通じて、相撲の世界を学び(もちろんドラマでありフィクションだが)、実際の取組を見ると彼らの興味も倍化するだろうと思う。日本相撲協会的には、色々言いたいだろうが、大相撲人気を維持向上する為には、あらゆる方策が必要だ。

“シーズン2“はまだ発表されていないようだが、是非、制作して欲しい。小瀬改め猿桜の活躍をもう少し見たい!


このドラマを面白いと思った方には、相撲マンガの金字塔、ちばてつやの「のたり松太郎」をオススメします

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