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国と国の関係は地形で決まる - サクッとわかるビジネス教養 地政学

あなたは地政学という言葉をご存知ですか?地政学をWikipediaで調べると以下のような意味があります。

地政学(ちせいがく、英: Geopolitics:ジオポリティクス、独: Geopolitik:ゲオポリティク、仏: Géopolitique:ジェオポリティク)は、地理的な環境が国家に与える政治的(主に国際政治)、軍事的、経済的な影響を、巨視的な視点で研究するものである。イギリス、ドイツ、アメリカ合衆国などで国家戦略に科学的根拠と正当性を与えることを目的として発達した。「地政学的」のように言葉として政治談議の中で聞かれることがある。
地政学 - Wikipedia

地政学を学ぶと国同士の対立や同名の裏にある各国の意図を推測できるようになります。今回は本を読んで学んだ地政学の基本について書いてみようと思います。

ランドパワーとシーパワー

地政学では国が存在する環境により大きくランドパワーを持つ国か、シーパワーを持つ国かに分けることが出来ます。

ランドパワー:国境の多くが陸に面している
シーパワー:国境の多くが海に面している

日本近海で考えると島国なのでシーパワーの国となり中国がランドパワーの国となります。歴史的にランドパワーとシーパワーのパワーバランスは交互に力を持っており、現在はシーパワーが優位であると考えられています。また、長い歴史でもランドパワーとシーパワーの両方を持つ国というのは存在しません。両方の力を持とうとした国は等しく衰退しており、ランドパワーとシーパワーは相反するものであるのかもしれません。

物流ラインの維持

現在でも大量の物資を運ぶのは船が使われます。日本に住んでいると余り想像できませんが、世界では海賊から襲われて物資が奪われることは日常茶飯事です。なので、安全に物資を運搬するために複数の国で連携して治安維持を行う必要があります。
また、物資を安全に運搬するときはある程度決まった通らざるえないチョークラインと言われる場所があります。距離を短くするために通らざるえない海峡や、燃料を補給するためによらざるえない都市などがチョークポイントにあたります。安定した物流を確保するにはこの重要な海峡・都市をもつ国同士で対立しないようにうまく付き合う必要があります。

軍事拠点の位置関係

ミサイルを正確に飛ばすためには距離が強く関係しているため、主要国の首都がミサイルの射程距離に入っている場所というのは軍事拠点として重要な拠点となります。この観点で沖縄は非常に優れた場所にあり、軍事拠点としてはロンドンに次ぐ世界2位の場所にあると言われています。
また、尖閣諸島・北方領土も軍事拠点として近海の防衛として非常に重要な位置にあります。そのため、中国・ロシアはどちらも自国の領土にしようと画策してきているのです。

結論:国同士の関係はビジネスライク

国同士で同盟を結んでいたり、寄付をしたり助け合ったりしていますが、地政学を元に考えると完全に善意のみで行われていることはほぼありません。中国が自国の金で鉄道網を作っているのも物流を支配するためと考えることも出来ますし、台湾が日本に優しいのも中国からの圧力と対抗するためには日本と手を結ぶ必要があるからと考えることも出来ます。地政学を学ぶことできれいな表面上の交渉の裏にあるドロドロと渦巻く各国の思惑を想像することができ、昼ドラを見ているような気分でニュースを見れるようになるかもしれませんね。

ここで記載していることは以下の本に記載されていることを僕なりにまとめたものになります。国同士の関係を地理関係から紐解くというのは非常に興味深く楽しく読めました。イラスト満載で軽く読め、サクッとわかるビジネス教養というのもうなずける内容です。地政学の概要を知りたくなった人は手にとってみてはいかがでしょうか?


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