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舎衛城【仏教用語解説】vol.31

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。

第31回は「舎衛城しゃえいじょう」です。

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前々回、古代インドの強国・マガダ国の都市「王舎城おうしゃじょう」について解説しました。今回の「舎衛城しゃえいじょう」は、コーサラ国のみやこの名前です。

サンスクリット語では「シュラーヴァスティー」と言います。昔、サヴァッタという名前の仙人が住んでいたことから、このように名付けられたと伝わっているそうです。

「舎衛城」の他に、「室羅伐悉底しつらばしってい」という漢訳語もあります。こちらの方が、「シュラーヴァスティー」の音訳としての再現性が高い気がしますが、ちょっと長くて覚えるのが大変ですね。「舎衛城」の方が一般的になっているのはありがたいです。


地図を更新してみました


舎衛城は、現在のインドで言うとウッタルプラデーシュ州北東部にあります。現在のネパールとの国境に近い場所です。

平家物語の冒頭「祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘の声、諸行無常しょぎょうむじょうの響きあり…」で有名な「祇園精舎ぎおんしょうじゃ」も、舎衛城の近くにあり、遺跡がたくさん残っています。舎衛城と祇園精舎の遺跡群がある場所は、2つまとめて「サヘート・マヘート」と呼ばれています。

「祇園精舎」については、次回解説しますね。

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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、また。




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