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仏教用語解説

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さまざまな仏教用語を解説していきます。 第1~23回はこちら→https://temple.nichiren.or.jp/1081018-shoboji/blog/
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2024年3月の記事一覧

王舎城【仏教用語解説】vol.29

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第29回は「王舎城」です。 ◇◇◇ 前回までは、十大弟子という「人名」に関する言葉の解説をしてきました。 今回から、何回か続けて、お経典によく出てくる「場所の名前」について解説していこうかなと思います。 王舎城 王舎城というのは、古代インドの大国・マガダ国の都市の名前です。サンスクリット語では「ラージャグリハ」といいます。 「城」という字が使われていますが、お城そのもののことではなく、王様の

十大弟子【仏教用語解説】vol.28

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第28回は「十大弟子」です。 十大弟子とは 十大弟子というのは、お釈迦さまの弟子のなかで、主要な人物10人のことを指します。それぞれ特に秀でていた分野の名前を冠して、「○○第一」という称号もつけられています。 前回の【仏教用語解説】で、10人全員の解説が終わりました。各記事のリンクは以下のとおりです。 (①~⑥は4年前にやっていたお寺ブログの記事で、かなり文字数が少ないです) すべての経典で重視

羅睺羅【仏教用語解説】vol.27

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第27回は「羅睺羅」です。 羅睺羅 羅睺羅はお釈迦さまの実の息子で、十大弟子のひとりです。原語のサンスクリット語では「ラーフラ」と言います。 彼が生まれたとき、父親であるお釈迦さまが「さまたげとなる者(ラーフラ)が生まれた」と言ったことから、「ラーフラ」(羅睺羅)と名づけられたと言われています。 私がこの話を初めて聞いたのは中学生くらいだったと思いますが、「なんてひどい名前の付け方をするんだ」と思

摩訶迦旃延【仏教用語解説】vol.26

毎週月曜日は【仏教用語解説】をお届けしています。第26回の今回は、「摩訶迦旃延」です。 摩訶迦旃延 摩訶迦旃延は、十大弟子のひとりです。幼い頃から利発で教えられたことをよく理解することができたので、お釈迦さまの説法の説明役を担っていたそうです。このことから、「論議第一」と呼ばれています。 南インドのバラモンの家に生まれた人で、阿私陀仙人の弟子だったそうです。 阿私陀仙人というのは、お釈迦さまがシッダールタ王子としてお生まれになった時に遠くからやってきて、「この方は出家