#49 KGモーターズ/くっすんガレージ「KGレボリューション!」(2022.2.4&11)
今回も前回のカズシフジイさんに続いて「実は広島にいるスゴイ人」シリーズ。カミさんが夢中で見ていたYouTube番組「くっすんガレージモーターズ」、この本拠地が実は東広島市某所にあるのです!
本来はガレージにお邪魔するはずが、コロナで泣く泣く断念……今回はオンラインの会議に「くっすん」こと楠一成さんと「わいざん」こと横山文洋さんに来ていただきました。
まず、くっすんガレージとは何ぞや?
正式にはくっすん、わいざん、やすま、ぽこみちの4人でやってますけど、EVメーカーを目指すプロジェクトのチームは11人います。基本は僕が妄想したものを「作ろうぜ!」ってやすまに伝えて。その中でやすまが「面白いね」って言ったものを一緒に作って、それをわいざんが撮影&編集してYouTubeに上げて、ぽこみちは主にお金を作る担当です (くっすん)
YouTubeを作るときに一番最初に誘ってくれたのが僕で。本人がどう思ってるかわからないけど、どんな分野もマニアになりすぎると入口が狭まって文化が先細るじゃないですか? くっすんは「こんな時代だからクルマやバイクで遊ぶのは楽しいよ!」って気持ちを強く思ってて、そうなると間口を広げないといけない。僕は機械に興味ないけど、そういう意味でライト層向けの接点として起用されてると思います (わいざん)
YouTubeでは「手作りオート三輪プロジェクト」や「爆走モトコンポ」、「自作ソーラーカー日本縦断」といった企画がまずはバカウケ。現在チャンネル18.5万人!
僕はそんなにYouTubeにハマッてるわけじゃないんです。作るのは面白いけど、見る方はそうでもないっていうか。ただ今の「EVメーカーになりたい」っていう夢って、YouTubeやってないと出てこなかったものだと思うんです。そういう意味でくっすんがYouTubeに目を付けたのは、すごく先進的だったというか。今はくっすんのやりたいことが「EV自動車メーカーになる」ということに発展したので、そのためのツールとしてYouTubeがあるという位置づけです (わいざん)
最初はめちゃくちゃ批判されましたよ。「YouTuberなんて、おまえは甘すぎる!」って先輩経営者からは総スカンで。でもやりながら考える、ってことに関して僕は東広島イチなんじゃないか、と(笑) (くっすん)
そう、彼らの真の目的はチビッ子があこがれるYouTuberではない。いまや彼らは「EV自動車メーカーになる」という壮大な夢を掲げているのだ! それが「KGモーターズ」。スタートアップになってるんです!
「EVメーカーを目指す」って聞いたときは「あ、来たな」と思いましたね。いつまでも平穏に楽しくYouTubeだけを続けてるわけはないだろうと思ってたので。どこかで何かやりたいと言い出すだろうし、YouTubeはそれまでのつなぎだろうと思ってました。ただ、「EVメーカーになる」は予想よりデカかったです(笑) (わいざん)
基本多くの人には「世の中をなめてる」って言われます(笑) (くっすん)
そろそろうっすらと気付いてきたように、牽引者=くっすん、実務者=わいざん、という役割分担がまず鮮やか。そしてくっすんのこのデタラメぶり!
僕が前の会社やめてYouTubeはじめるとき、くっすんガレージ以外にチャレンジしたのが海外でビジネスをはじめること。アフリカの東海岸に行こうと思って、「ちょっと頭が悪くて付いてきそうなヤツいないかな?」って思ってやすまに言ったら、10秒くらいフリーズした後「行きます!」って言ったんです(笑)。で、結局行ったのはタンザニアじゃなくてスリランカ。前の会社やめるとき「とにかくデッカイことやってやろう! 俺はこんなもんじゃ終わらねえ!」って思って、それで海外でYouTubeやったら注目を集められるだろうと安易に考えたんですよ (くっすん)
やすまの言葉を借りると「人間性はクソだけど人を夢見させるチカラだけはすごい」(笑)。くっすんがいい人だから手伝おうという気持ちは1ミリもなくて、ただくっすんがやることを近くで見たいという人がすごく多いんです。「こいつなら何かやるんじゃないか?」って期待感だけはすごくあるんです (わいざん)
いいなぁ、デタラメで世の中ナメてるヤツが世界を変えるって。でもデタラメでも視界はクリアーなんです。虎視眈々と狙ってるんです。
発表した後も、自分たちが本当にやりたいことや、どうやって世の中にリーチしていくかずっと考えてて。「EVメーカーになりたい」というのはひとつの手段であって、コアな部分は乗り物を使った移動体験自体を根底から覆したいんです 。僕が知る限り、アメリカの超優良ブランドってガレージ発が多くて。そういう企業が大きくなっていく過程がYouTubeに上がってたら、僕だったら見たいな、と。YouTubeではそれを見せていけるよう成長していきたいです (くっすん)
こんなTEAMくっすんが我々にくれたメッセージは以下!
振り返ると、自分は「とりあえずやってみる」から入ったな、と。それでうまくいかなかったらやめるって選択肢もあるし、どうしてもうまくいかせたいことはうまくいくよう改善を重ねてきて。今は「とりあえずやってみる」の前に、できない理由をイメージする風潮が強いですよね。とりあえずいったん動いて、そのあと考えてもいいんじゃないかと思います (くっすん)
いいコメントだなぁ……と思って聞いてたんですけど、一方でどこでブレーキを踏むかという局面もあると思うんです(笑)。僕はくっすんの可能性を尊重しつつ、かといって舵取りが間違ってしまったらどこでブレーキを踏むか、それは慎重に考えていきたいと思います (わいざん)
よいなぁ、この明確なコンビネーション。後日譚として、その後カミガキはガレージを訪れて何やら会談したらしいので、何らかのコラボが起こるかも! こちらも楽しみ。
2022.1.31 on-line